金沢は、仕事の関係で何度か訪れたことがあります。行くたびに毎に益々好きになるところです。仕事柄料理屋に行くことが多くなるのですが、とにかく料理が旨いときています。料理が旨いということは、とりもなおさず、その土地でとれる魚介類や野菜類がすばらしいということになります。日本料理は、素材がすぐれてなければ旨い料理は絶対に出来ない!というのが私の今まで料理経験から得た確信です。
金沢の料理は、日本三名山の一つ白山に源をもつ「水」の旨さ、豊穣な加賀平野が作り上げる「野の幸」、そして日本海に突き出た能登半島の港々から運ばれる「魚」の活きの良さが、三位一体となって作り上げていると思います。日本海沿いの町は沢山ありますが、金沢の料理ほど材料に心を砕き、手を加えて調理するものはおそらくありません。それは、偏に加賀百万石が残した美意識の結集といっても決して過言ではない
でしょう。
前回、大阪の食文化を取り上げましたが、二弾として今度は金沢の食についてご紹介します。金沢は大阪とは、また違った食文化の発達をしてきました。大阪は商人の町として、金沢は、加賀百万石の城下町として発達してきました。全く背景が違います。この辺を探りながら金沢の郷土料理を私なりに再現したいと思います。
そして、このページを御覧になってる方、『北大路魯山人』という人物の名を耳にされたことがあるでしょうか。時々、ドラマ化されてテレビで放映されることも有ります。一言で表現すると『希代まれにみる天才』ですね。『書』『陶芸』『料理』等多方面にわたって才能を発揮したとんでもない人です。実は、金沢は、この魯山人ゆかりの地でも有るのです。魯山人は、北陸金沢の食に一目おいていまして、何度か訪れているのです。この天才『魯山人』に迫りたいと思います。どこまでこの人物を探れるか、挑戦してみます。是非、ご期待ください。
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