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プロの隠し技 |
日本料理
キーワード |
煮物
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こつ |
きんぴらは油で炒めて完全に火を通す
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解説
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きんぴらごぼうは、おそうざいの代表です。ご飯によく合い、とてもおいしいですね。きんぴらを作るときは、ささがききにしたごぼうを、まず、油で炒めて下さい。そして、ここで完全に火を通して下さい。そうしないと、調味料を加えたとき、水分が出て味が薄くなってしまいます。油で炒めで完全に火を通すと歯切れもよくなります。 |
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煮物
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こつ |
昆布巻きは、まず酢水でゆでる
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解説
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昆布巻はお節料理によく使われます。やわらくおいしい昆布巻きを作ろうと思ったら、煮汁で煮る前に、あらかじめ酢水で煮て下さい。酢には、酸味をつけるだけでなく、ものを柔らかくするという効果もあります。長時間煮れば、小魚の骨なら歯にあたらないくらい柔らかくなります。昆布巻きも、まずは酢水でゆで、充分柔らかくなったところで煮汁で煮て下さい。
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煮物
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こつ |
ゆりねや長いもは焼き目をつけると香ばしく、くずれにくくなる
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解説
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ゆりねや長いもは、下ゆでしたとき、とてもくずれやすいものです。火を通しすぎると、見る見るうちにくずれていきます。これを防ぐ方法は、皮をむいてから焼き目をつけること。焼き目がつくと表面がかたくなるので、くずれにくいというわけです。こうすると、香ばしくさも加わり、見た目のアクセントにもなります。
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煮物
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こつ |
骨切りをしたはもは、葛粉の薄化粧で煮る
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解説
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はもという魚は、何といっても、骨切りという作業をしなければ料理はできません。名人は、一寸(約3p)の幅に、24〜25回包丁を入れるといいます。家庭でむりならば、魚屋さんにたのみましょう。さて、はもを煮るときですが、はけを使い、葛粉の粉末をうっすらとつけておいて下さい。こうしておけば、はものうま味を逃すことがなく、また、食べたときの口当たりも大変よくなります。手間ですが、骨切りした身の間にもていねいにつけて下さい。もちろん皮目にも。ごてごてつけずに、うっすらと。
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煮物
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こつ |
生節は皮を焼いてくせを除いてから煮る
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解説
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生節(なまぶし)は、かつおを蒸し、半乾きの状態にしたものです。豆腐と一緒に煮るとおいしいです。その下処理ですが、血合い骨・腹骨を除き、固いうろこが残っていれば取り除いて下さい。そのあと、皮目を強火で焼きます。これはくせを取るためです。かつおですから、あじ・さばのように特有のくせがあります。焼くことで香ばしさがつくのです。かつおのたたきを作るとき、表面を焼くのも理由は同じです。生節は皮目を焼いたら、切り身にし、たっぷりの煮汁で煮て下さい。あまり長い時間煮ると身が固くしまるので注意して下さい。
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煮物
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こつ |
あら炊きにはごぼうをつけ合わせる
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解説
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あら炊きというのはとてもおいしい料理です。中でも鯛のあら炊きは最高ですね。この料理にはごぼうをよく取りあわせます。ごぼうの香りがあらにうつり、また、あらのうま味がごぼうに入ってどちらもおいしくなります。うど、ふきなども使いますが、ごぼうが一番合うでしょう。ごぼうは太い方から四つ割りにして、長いままで鍋の底に鍋肌に沿わせて敷いて下さい。それからあらを並べます。長いままの方が取り出しやすいのです。ところで、ごぼうは、土のついたものの方が、香りがあっておいしいです。使うときは、洗うだけで絶対に皮を取らないで下さい。ごぼうの香りは、皮にあるからです。
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キーワード |
煮物
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こつ |
おでんの材料は少しずつでも種類は多くほしい
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解説
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おでんというのは、家庭でよく作る煮物です。寒いときは、特に喜ばれる料理でしょう。おでんの味というのは、何種類もの味がミックスされたおいしさですね。だから、中に入れる具は、多ければ多いほどよいのです。数より種類の多さが大切です。肉・魚介類・野菜・練り製品など、なるべく多くの種類を入れて下さい。それは、混声合唱団さながら(!?)。それぞれが持ち味を出し合って全体のおいしさがひきたちます。
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キーワード |
煮物
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こつ |
おでんのだしは最初は薄いのがベスト
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解説
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おでんは、長時間煮込みます。だから、煮汁の味つけは、最初は薄めにします。初めからちょうどよい味加減にしてしまうと、煮込んでいくうちにからくなってしまいます。長く煮込む場合、仕上がりの味を考えて、最初は薄くしておきます。これは味つけの基本です。薄すぎるかなと思うくらいがちょうどよいです。多くの種類を食べられるように、味は薄めのほうがよいのです。もしにコクをつけたいならば、酒を多めに使ったり、かつおだしに鶏のだしを混ぜて使うとよいでしょう。
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煮物
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こつ |
えびは殻つきのまま煮て、盛るときにむく
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解説
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えびは殻つきで煮て下さい。煮る前に背わたを取らなくてはいけませんが、殻つきの方が形よく、また、味も逃げないのでおいしく仕上がります。焼くときでも、甲殻類は、殻つきで料理した方がおいしくなります。冷凍えびを煮るときは、しょうがの薄切りを数枚入れて煮て下さい。しょうがの香りが冷凍えびの臭みを取り、おいしくなりますよ。サッと煮て火が通れば、火からはずしてそのまま冷まして下さい。冷めるときに味が入っていきます。そして、盛りつけるときに殻をむいて下さい。
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煮物
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こつ |
魚は煮汁が沸騰してから入れる
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解説
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白身魚の煮つけは、あらかじめ煮汁を沸騰させ、この中入れ下さい。煮汁が沸騰していない中に入れると、魚の生臭みが煮汁の中にうつってしまうからです。あとでいくら沸騰させても臭みは消えません。また、煮立った煮汁に魚を入れると、表面が急に固くしまって煮くずれを防いでくれます。魚を煮汁に入れたら、落とし蓋をして、火が通るまで煮て下さい。仕上げにしょうがの絞り汁を入れると、いっそうおいしくなります。
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煮物
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こつ |
魚の煮つけは煮上がったときが一番おいしい
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解説
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野菜は煮て火からはずし、味を含ませるためにしばらくおきますが、魚を煮つけた場合は、その煮上がりどきが一番おいしいのです。煮上がってから時間がたつと身の中に煮汁が染み込んでしまい、色が黒くなり、味も香りもなくなってしまいます。身も固くしまるので、おいしくないですよ。煮上がったそのとき、すぐに器に盛りつけて下さい。
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