フォワ・グラとアルザスの関わりは深い。アルザス地方は、今では産出量こそ多くないものの、伝統的な飼育法による鵞鳥のフォワ・グラの産地で、ストラスブールのフォワ・グラの加工品(パテやテリーヌなど)も有名。ジャン=ピエール・クローズ(1757年生まれ)という、ストラスブールの総督であった侯爵コンタード元帥に仕えた料理人が、1780年頃に「ストラスブールのフォワ・グラのパテ」を創作したのが、今日のようなフォワ・グラのテリーヌのはじまりだという。
写真:現代フランス料理宝典・学習研究社