バターについて 1995年4月からバターの輸入が自由化され、フランス産のバターが日本でも手に入るようになっている。日本のバターと大きく違う点は、フランスのそれがほとんど発酵バターであるということ。バターは、自然な状態では牛乳に含まれる乳酸菌によって発酵する。しかし、保存性を高めるために原乳を殺菌するようになると、フランスでは発酵による独特の風味を得るため、殺菌後に新たに乳酸菌を加えて熟成させてバターをつくっている。 *ブール・エシレ エシレはフランスのポワトゥー=シャラント地方ドゥ=セーブル県の県庁所在地ニヨール近郊の農村。ここでバターづくりに100年以上の歴史を持つエシレ社がつくっているのが「ブール・エシレ」。フランスには、地方の優れた特産物を守っていくために、AOCという制度がある。特定の地域で伝統的な方法で作っている食品にだけ与えられるもので、「ブール・エシレ」もその一つ、ポワトゥー=シャラントのバターとして認定されている。AOCバターとして「ブール・エシレ」を名のっているということは、エシレ村において、近辺で飼っている牛の新鮮な乳だけを原料に、伝統的な製法で作ったバターであることが保証されているのである。 AOC= 原産地名称権 |