食を支える商人の存在 そして、船場商人の存在です。
料理が、洗練され質の高いレベルになるためには、その料理を食べる客が存在することが絶対条件として必要です。極端な言い方に聞こえるかも知れませんが、お金を持っている人達が沢山いて、なおかつ飲み食いにお金をかける人達がいないと、料理の質は絶対向上しません。そういう客がいるからこそ料理人はさらに技術に磨きをかけて良い料理を作ろうとするわけです。船場の商人は、その点非常に貢献したんですね。
商人は、接待や商談を欠かさずします。もし、それを自分の店でやろうとしたら食材集めや道具を揃えたりすることで大変負担がかかります。まして、料理をつくるとなると惣菜料理を出すわけにはいきませんから一体誰が作るのかということになってしまいます。そこで、料理屋を使おうという流れに自然なったわけです。料理屋は、それこそ商売ですから一生懸命やります。それが、料理が発展する原因になるのは当たり前の話ですね。