調理技術マネジメント学科 2年目辻調独自の学び方!ある日の授業レポート!
「お客様」に提供するタイミングを意識した火通しや連携を学ぶ!
今日は他のクラスの学生を「お客様」として招いてのレストラン形式での実習。
客席ごとの食事のペースに合わせてコース料理を提供していくので、手際良く「食べごろ」のタイミングを逃さずお出しできるよう、肉の火通しやチームでの連携を強く意識しながら取り組んでいきます。
講習
バーニャ・カウダ / タリアテッレ / ハムのクリーム・ソース和え / 牛もも肉のタリアータ野菜添え / ココア風味のプリン
牛肉を一人前ずつに切り分けてマリネ。
事前ミーティングで決めた班内での役割ごとに準備スタート。僕はメインのタリアータを担当。大きな塊の牛肉を切り分け、オリーブ油・ニンニク・ローズマリーでマリネします。
付け合わせの野菜の下準備も。
ズッキーニ、なす、エリンギ茸をカットしてオリーブ油をまぶし、グリル板で表面に焼き目をつけます。自分の担当料理の下準備が済んだら、他の料理の進捗確認やお手伝いも。
ローズマリーを手でちぎるという自分なりの工夫で、より強い香りを引き出せました。
試作で火通しの具合などをチェック。
牛肉はまず強火で手早く表面を焼いて(中まで火が通り過ぎないように!)旨味を閉じ込め、その後オーブンでじっくり加熱。試作で火の通り具合を確かめ、午後からの本番に備えます。
お客様がご来店し、本格的に調理開始!
ソースは、焼いた肉の旨みが残った鍋にワイン酢やバルサミコ酢を加えてつくります。フランス料理とはまた違う、こうしたシンプルで奥深いソースにイタリア料理ならではの面白さと難しさが!
コース料理は提供のタイミングが重要。
冷めたりお待たせしたりしないよう、サービス担当からのオーダーの様子にも気を配るなど、仲間と連携して調理を進めます。
メイン料理が完成!いざお客様のもとへ!
肉や野菜を盛り付け、しっかりと味見をしながらつくり上げたソースを丁寧にかけ、お客様にお出しするメイン料理をひと皿ずつ仕上げていきます。おいしく食べてもらえるか、ドキドキです!
ソースの味は、肉だけでなく付け合わせも含めたひと皿全体のバランスを意識して調整することが大切!
お客様の感想を見ながら振り返り。
自分でもポイントと考えていた肉の火通しについて、お客様から「ちょうど良かった」といった感想が!ソースも好評で、チームの連携もうまくいき、いい手応えが得られたと思います。
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実習
レストラン形式のサービス実習
サービス担当としてまず各自の役割を確認!
前回に引き続き、レストラン形式での実習。ただ今回学ぶのは調理でなく「サービス」。前回の実習でサービスを担当したクラスメイトたちが料理をつくり、僕らがそれをお客様にお届けします。
サービス担当は、主に厨房とのやりとりを担う「コミ」、主にお客様対応にあたる「シェフ・ド・ラン」、サービス全体をまとめるリーダーの「メートル」の3つの役割に分かれます。事前ミーティングでこの役割分担を決め、僕は今回「シェフ・ド・ラン」に!
店内掃除とクロスのセッティングから。
お客様をお迎えするための準備を開始。料理を口にされるより前に、店内の清潔さや雰囲気などの第一印象でお客様の評価を下げてしまうようなことのないよう、きっちり丁寧な仕事を心がけて!
壁面との平行など美しい位置関係を保つよう、クロスの角や縫い目の位置も注意!
お客様が使うナプキンを準備。
ナプキンの折り方はサービスの座学の授業でも学んだので、今日はその実践。折り方にはさまざまな種類がありますが、何より大事なのは、しわにならず清潔感のある折り方にすることです。
グラスやお皿を並べセッティング完了!
綺麗に磨いたグラス、ナプキン、お皿などを、「平行」「直角」「シンメトリー」といった美しい位置関係に注意しながらセッティング。お客様をお迎えする準備が、いよいよ整いました!
サービスのプロとして一流の現場で経験を積まれた先生が指導してくれます!
開店前にもう一度細やかに再確認を!
まかないの昼食を食べ終えたら、開店直前の最終ミーティング。身だしなみチェックから、料理説明についてや段取り、役割分担やトラブル時の対応など、念入りに確認して備えます。
来店されたお客様をテーブルにご案内!
本日のお客様は、日本料理マスタークラスの学生たち。なかには友だちもいますが、「お客様」として決して失礼などのないよう、まずは丁寧にテーブルへとご案内します。
テーブルごとのコース料理の進行状況は、オーダーシートを使って常に全員で共有!
できあがった料理を次々とお客様のもとへ。
料理を受け取りながら「2番テーブルはもうすぐパスタを食べ終わられるよ」といったお客様の様子を伝えることも心がけて、調理担当の仲間たちがうまく段取りを進められるようサポート。
食事の進み具合やグラスの水の量、お困りごとの有無など、お客様には常に目を配って!
いよいよメイン料理をお客様のテーブルに!
調理の時に自分が担当した牛もも肉のタリアータ。サービス担当としてお客様に料理の説明をすることで、「だからつくる時にこういう注意が必要なんだな」ということに改めて気づけました。
最後のお見送りまで決して気を抜かずに!
お客様が料理の感想を書いたシートを回収し、調理担当の仲間たちに渡します。
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調理とサービス、どちらも実践から学べるのが意義深い!
例えば、いくらキレイでも客席に運ぶまでに崩れてしまうような不安定な盛り付けは意味がない。
こういうことは、実際に料理を運ぶサービスの役割を体験しないと気づけません。料理とサービスの両方を、しかもプロの現場を想定した実践を通して学ぶことで、たくさんの気づきや発見を得ています。