有職料理について
杉浦
こちら萬亀楼さんでは、有職料理をお客さんのご要望に応じておだしになっていますが、そもそも有職料理とはどのようなお料理ですか。
小西氏
もともと、有職っちゅうのは、宮中のあらゆることを有職と呼んだんです。式典とかでどういうものを着て、どういう小道具を使って、どういう祭壇の作り方をして、というのを全部有職、と。そういう中で、それぞれの専門の仕事をしてきた家を司(つかさ)というんですが、有職司の中には桓武天皇から続いているのもある。うちは400年続いてきた。だから有職料理というのも、宮中か宮家で作られてきたのがすべてそう呼ばれてきたわけ。