スパイスの科学大図鑑
辻静雄料理教育研究所［担当：小阪ひろみ、正戸あゆみ］の監修した『スパイスの科学大図鑑』（Stuart Farrimond "The Science of Spice"の日本語版）が刊行されます。
料理に加えることによって風味を豊かにし、食欲を刺激するスパイス。
元素の周期表にアイデアを得た「スパイス周期表」が象徴するように、本書は科学的視点でスパイスにアプローチし、新たな風味の組み合わせを提案します。
それぞれのスパイスを特徴づける風味の成分で分類し、グループ分けして分析。
風味を効果的に引き出す調理法を科学的視点から紹介するほか、伝統や個人の経験に基づいて行われてきたフードペアリングにも科学を持ち込みます。
スパイスに含まれる風味化合物を組み合わせて、特定の風味を際立たせようという手法がおもしろく、目新しく感じられます。
そんな科学的視点からのペアリングを試みるためのたたき台の役割を兼ねて、多種のスパイスを使う料理のレシピも挿入されています。
また、地図やイラスト、写真を用いながら世界のスパイスを紹介し、伝統的な使い方やエピソードを紹介するなど、文化的側面にも触れています。
著者：スチュアート・ファリモンド
食品科学を専門とし、科学と健康についてさまざまな著作があり、『ニューサイエンティスト』『インデペンデント』『ワシントンポスト』など、国内外の専門誌や新聞に寄稿している。
訳書に『料理の科学大図鑑』（辻静雄料理教育研究所監修、河出書房新社）。
