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食のコラム&レシピ

【半歩プロの西洋料理】 私のグラタンあれこれ

01<西洋>半歩プロの西洋料理

2010.01.06

<【半歩プロの西洋料理】ってどんなコラム?>

皆さんは、ポテトサラダにりんごを入れますか?
私は、どうして甘いものを料理に入れるのか?と疑問に思うときがあります。

私が子供のころ、時々食卓に登場したポテトサラダには、必ずりんごが入っていました。
子供ながらに、疑問を抱きながら我慢して食べたり、薄切りのりんごだけ、まとわりついたマヨネーズをぬぐい最後に食べていたことを覚えています。特に我が家で食べたりんごは、蜜が多く、甘く、おいしかったのです。
なぜならば、祖母の実家や親戚が長野に多く、毎年季節になると美味しいりんごが送られて来ていましたので・・・。

同じ理由で、ブドウパンの干しブドウもよく取り除いて食べていました。これは隠し切れずに注意をされた覚えがあります。
りんごも干しブドウも好きなのですが、甘いものは、料理やパンではなくデザートと考えていました。今でも子供のころほどではありませんが、一人ならば取り除いているかもしれません。
同じく、牛乳を料理に使うことも疑問でした。私にとっての牛乳は、ジュース代わりにのどが渇いたときに飲むものでした。
そして温めた牛乳は、砂糖を入れて飲んでいました。牛乳を使ったプリンも小学生のときに初めて作りました。
ところが辻調理師専門学校に入学し、牛乳で作ったものは、飲み物やデザートではなく、マカロニグラタンでした。その時の実習では、ルーを作り、温めた牛乳を加え、混ぜ合わせ・・・(牛乳を温めたにおいは、甘くてデザートみたい。ルーと合わせた後に味を見てもやはり甘い)。 
牛乳は、飲むもの又はデザートに使うものと思っていたのに、料理に使うとは、衝撃でした。
本当にグラタンが出来上がるのだろうか。塩、こしょうをしてみると・・・味が一変。
おいしいグラタンのホワイトソースになりました。
実習では、鶏肉、玉ねぎ、シャンピニョン、白ワインとマカロニでグラタンを仕上げました。
その味は、想像を絶する旨さ。
(私が初めてグラタンを食べたのは小学校の時、和食一筋の祖母がなぜか夕食でマカロニグラタンを作ってくれました。香りはおいしそうですが、味はまだ想像ができていませんでしたが、一口食べて初めての味でおいしかったことを覚えています。
そのときはインスタントだったのでしょうか、牛乳が使われているとは知りませんでした。)
今でもマカロニグラタンの実習の時は特に楽しみです。


今年も実習で美味しいマカロニグラタンが出来ました。

そしてフランス料理でのグラタン、「じゃがいものグラタン」。
これは、シンプル。
材料は、じゃがいも、牛乳、生クリーム、にんにくのみ。
この材料では、期待できませんでしたし、作り方は、これまたシンプル。
グラタン皿にバターを塗り、にんにくのみじん切りを底に広げ、じゃがいもの薄切りを並べ、
牛乳を右手に生クリームを左手に持ち、同分量をじゃがいもが隠れるまで注ぐ。
そして塩、こしょう。これをオーブンで焼くだけ。

食べてみてびっくり。ねっとり感、甘味、香り、これも衝撃でした。
フランス各地でじゃがいものグラタンを食べましたが、フランス校で食べたこれが1番でした。

イタリア料理でも、ラザーニャというグラタンがあります。

これは、材料を見ただけでも期待できます。
パスタ生地、ミートソース、ホワイトソース、モッツアレッラチーズ、パルメザンチーズを使います。
僕の好きなものばかり、それをグラタン皿に層にして並べ、オーブンで焼きます。
学校でも作っていますが、1度、親戚が大勢集まった時に作りましたが、
大人にも、子供にも大好評でした。

失敗作も作りました。
きれいな焼き色が付き、熱々の焼き上がりに見えたのですが、中は冷たい。
あるいは中身に味が付いていない。
また、オーブンの中でソースがあふれ出し、オーブンの蓋を開けると煙が。
そんな思い出のたくさんあるグラタンなのですが、我が家では夕食にあまり登場しません。
妻になぜか聞いたところ、「ホワイトソース作りに手間がかかるから」という答えが返ってきました。
そこで、ルーを使わない簡単グラタンを考えました。下記レシピをご覧下さい。

(コラムの担当者)
永井 利幸

(このコラムのレシピ)
鶏肉とじゃがいものグラタン

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