【辻調おいしいレシピ・Pick UP! 食材編】第1回 伝助(でんすけ)
2020年4月から連載を開始した「辻調おいしいレシピ・Pick UP!」では、今回から季節に合う「食材」をテーマにお送りします!
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●本日のレシピ 煮穴子
ウナギほどに価値を認められないことの多いアナゴ。全国各地に漁場があり、漁獲量1位の長崎県を始め有名な産地が瀬戸内海に並んでいますし、江戸前のすしネタとしても重宝されてきました。また、韓国などからの輸入ものもたくさん流通しています。
ブランド化が期待される泉南あなご
そのアナゴも絶滅危惧種となってしまった二ホンウナギと同様に、漁獲量が激減しています。大阪湾でもよく獲れてきたのですが、他の産地同様最近はめっきり漁獲量が減ってしまっています。それではと「養殖」を行っているのが大阪府泉南市の岡田浦漁協。仔魚の「ノレソレ」ではなく、30gに満たない幼魚を2~4月に陸上の水槽に入れ、水温の安定と冷却コストの削減のため井戸を掘って地下から海水をくみ上げて育てています。6~8か月間育てて180g~200gになったころ出荷の運びとなります。まだまだ数が限られていますので、入手は地元に限られていますが泉南ブランドに育てようと奮闘中です。
前年から1年以上水槽に入っているヌシは400gを超え、立派な「伝助」に育っていました。(伝助;明石などで300gを超える大型のアナゴを指す呼び名)
7月5日が穴子の日、ウナギの前にいかがでしょうか。