COLUMN

食のコラム&レシピ

【辻調おいしいレシピ・Pick UP! 食材編】第18回 悪行税

辻調おいしいレシピ・Pick UP!

2021.03.17

●本日のレシピ
元は肉の代用品。「ひろうす」を含め煮に

生活習慣病が大きな問題となっている中、健康リスクに対する課税については、日本においてもすでにたばこ、アルコールなどに対して行われています。
今後考えられる対象物としては砂糖、食肉などが挙げられます。
すなわち砂糖税、肉税となるわけです。

砂糖税については、すでに多くの国で砂糖を使った清涼飲料水に対して課税(ソーダ税)されています。
同様に肥満や糖尿病への効果を見込んだ税として、ジャンクフード税、ポテトチップス税などを導入している国もあるそうです。


一方の肉については、健康問題以外にもさまざまな問題点が指摘されており、複数の国において課税の検討が行われています。
第10回の増肉係数のところで触れたように、食料として食肉を確保するためにはたくさんの飼料や水が必要です。
さらにその飼育に際しては、環境負荷の大きさも問題となっています。
特に廃水による水質汚染、牛の場合はそのゲップなどに含まれるメタンによる地球温暖化への影響の大きさなどです。
畜産業に由来する温室効果ガスの割合は、一般に想像されるよりずっと多く、人為的に排出されている温室効果ガスの約15%とも言われています。
その内の80%はゲップ(のメタン)を含む牛などの反芻動物の飼育からとのことです。

代替肉が話題になることが増えてきましたが、やっぱり肉が食べたい!?
アメリカ産の牛肉の輸入に対し、セーフガード(緊急輸入制限)が発令されそうとのこと。
どうなっていくのでしょうか?

企画部 藤井嘉人