"グレーテル"のスタジオから 【T・カポーティ―のクリスマスフルーツケーキ】
12月18日の<グレーテルのかまど>はいかがだったでしょう?
オードリー・ヘプバーン主演で映画にもなった「ティファニーで朝食を」の原作者である
アメリカ文学界の異才とも言えるトルーマン・カポーティ―が登場。
トルーマン・カポーティ―は弱冠19才で彗星のごとくアメリカ文学界にデビューし、
23才のとき最初の長編『遠い声・遠い部屋』で若き天才作家との評判を確実にしました。
その後は単に小説だけにはとどまらず、ノンフィクションの概念を変えたともいわれる『冷血』などを著し、
不動の地位を築きました。
そんなカポーティ―が自らの幼年時代を描いた『クリスマスの思い出』に登場する
フルーツケーキのお話です。
ということでまずはグレーテルのメッセージを見てみましょう。
そこには 「2人で作ったクリスマスケーキ♡」って書かれていました。
カポーティ―は両親の離婚によって幼いころから親戚の家を転々としていました。
そして、5歳のときに預けられた従妹の家で60才の従妹スックと出会い、心を通わせます。
この頃の思い出をベースにして書かれたのが『クリスマスの思い出』です。
今夜はこの小説に登場するフルーツケーキを作ります。
カポーティ―の故郷、南部アメリカを感じるために今回はピーカンナッツを入れることにします。
今回は生のピーカンナッツを生地に混ぜるのと表面に飾るものと二通りで用います。
生地に混ぜるものはあらかじめオーブンで焼いておきます。
その間にやはり生地に混ぜるフルーツを用意。
たっぷりとフルーツを加えますよ。レーズンはカリフォルニアとサルタナの2種類。
他にはオレンジピール、レモンピール、ドライジンジャー、ドレンチェリーも混ぜいれます。
さらにアメリカらしく今回はパイナップルも。
ローストしたピーカンナッツは刻んで加えます。
次は生地。ヘンゼルはバター生地の作成はお手のもの。
今回はコクを出し、焼き上がりの色に深みを出すためにブラウンシュガーを使います。
生地にフルーツとピーカンナッツを入れて混ぜいれ、170℃のオーブンで焼き上げます。
焼いている最中で何回かケーキに切れ目を入れるとそこが盛り上がりきれいな山型に仕上がりますよ。
*レシピ指導:小野達也先生(エコール辻東京)
*アシスタント:小林未来先生(エコール辻東京)
焼きあがったら表面にハケでウィスキーを塗って完成です。
若くして「天才作家」の名声をほしいままにしたトルーマン・カポーティ―。
上流社会との派手な交際でも話題をふりまきました。
晩年は孤独と裏切りの人生に苦しみ、ドラッグやアルコールで自らをむしばんでいきました。
1984年、カポーティ―はその人生を終えました。
息をひきとる直前にこうささやいたと言われています。
「僕だよ、バディーだよ。」
まるでスックにささやいたかのように。
きっとスックと一緒にこのクリスマスケーキを作ったときカポーティ―は
もっとも愛に包まれていたのでしょう。
月曜日の夜は、グレーテルのかまどをお楽しみに!
--------------------------
『グレーテルのかまど』
毎週月曜日放送 22:00~22:25 【NHK Eテレ】
再放送毎週水曜日 10:25~10:50【NHK Eテレ】
★辻調「グレーテルのかまど」スペシャルサイトはコチラ↓
https://www.tsujicho.com/media/tv-info/gretel/index.html
番組公式HPはコチラ:http://www4.nhk.or.jp/kamado/
<お知らせ>
ヘンゼルこと瀬戸康史さんが1月からの月9ドラマ「海月姫」に出演されます!
<グレーテルのかまど>での瀬戸さんとドラマ内での瀬戸さんのギャップをお楽しみください!!
<グレーテルのかまど>ファンはみなさん応援しますよね!!