毎日新聞連載 -美食地質学入門- 第19講「戻りガツオ」
テーマ食材は「戻りガツオ」。
鰹節の原料として日本人にはおなじみのカツオ。
また、南の海から色々なルートで北上し、四季を感じさせてくれるカツオ。
中でも黒潮に乗ってやってくる「初ガツオ」、
水温の低下とともに南下していく「戻りガツオ」の名はあまりにも有名です。
今回は季節柄「戻りガツオ」を取り上げて、北上ルートと地質との関係について巽先生と大引先生が対談を行いました。。
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さて、今回の料理担当は、日本料理・松島愛先生
3品プラスおまけ1品を作成してくれました。
今日のカツオは気仙沼の3.9kg
▲宮城県気仙沼からやってきた戻りガツオ(3.9kg)
「トロガツオ」の別名があるとおり、脂がのっていて初ガツオとは違った味わい
たたきは2種で、
おなじみの炙るタイプと包丁で細かく刻むタイプ。
まずは、ワラでカツオを炙る作業から。
▲「わら」で炙って「鰹たたき」を作る松島先生
もう一種(叩くタイプ)は、フィンガーフードスタイルに。
もう一品は、カツオをカツにして「鰹かつ」、
そしてオマケでカツオの心臓をショウガと共に煮たものを。
カツオの心臓のことを「へそ」とも呼ぶようで。
・鰹たたき(手前)
・鰹の叩き フィンガーフードスタイル(中段左)
・鰹かつ 赤田楽みそ・白田楽みそ(中段右)
・鰹のへそ生姜煮(上) (おまけの一品)
今回料理に逢わせるのは、末廣酒造株式会社の「山廃純米吟醸」。
日本酒好きにはおなじみの「山廃仕込み」。
この「山廃仕込み」を生み出したのが、大蔵省醸造試験技師であった嘉儀金一郎氏。
大正のはじめから3年かけて、末廣酒造の「嘉永蔵」で試験醸造を行い、試行錯誤のうえ完成させたとのこと。
瑞々しい吟醸香と米の柔らかな旨みの調和のとれた上品な味わいで楽しませてくれました。
▲末廣酒造株式会社の「山廃純米吟醸」
対談の詳しい内容は、新聞紙上及び毎日新聞ホームページをご確認ください。
次回のテーマは「マツタケ」。
どうぞお楽しみに。