この料理は、中国料理の酔っ払い蟹という料理からヒントを得ました。中国料理の場合は、渡り蟹を使うのですが、今回は甘海老を使っています。甘海老独特の甘みがよく調和して、おいしいものが出来たと思います。 ところで、「いしる」というものをご存知でしょうか。「いしる」とは、簡単にいえば烏賊を塩漬けして発酵させて作った醤油です。魚醤ですね。一般に醤油といえば大豆を原料にするのですが、能登地方では大量に烏賊がとれるところからこのような調味料が、生まれてきたんです。能登では、普通に野菜を煮る時でもこの「いしる」を使っているそうです。私もいろんな料理でこの「いしる」を試しましたが、風味といい味といいかなりのすぐれものだと思います。是非、お試し下さい。 ちなみに「いしり」というものがあるのですが、これは鰯を原料にして作った醤油です。 今回、紹介している料理の場合は「いしる」の方がよく合います。 |