郷土料理第二弾として、今回金沢を取り上げます。金沢を選んだには、二つの理由があります。まず、一つ目は、金沢は全国レベルでみて、“食”の文化が大いに発展しているということ。前回取り上げました大阪とは全く違った背景で、独特の発展の仕方をしています。「金沢と大阪の食文化の発展過程」を比較したら、何かオモシロイことが見つかるかも知れません。
また、料理だけでなく料理の周辺の文化も大いに盛んなところです。これは、食器、菓子に代表される伝統工芸といわれるものです。この点においては、明らかに大阪は比べものになりません。
二つ目は、金沢というところは、『北大路魯山人』のゆかりの地であるということ。
「北大路魯山人」と聞いても御存知無い方がいらっしゃるかも知れません。あとで詳しく説明しますが、現在の日本料理に多大なる影響を与えた人物です。日本料理を研究している者は、避けて通ることの出来ない人物です。この北大路魯山人は、金沢で料理を学んだといわれています。なぜ、魯山人は、金沢を選んだのでしょうか。なぜ、大阪ではなかぅったのでしょう。
こうして、いろいろ考えていきますと、金沢は、本当に興味深い土地です。
これから、その魅力を探っていきます。どうぞ、御期待下さい。