日本料理



 

キーワード

煮物
こつ 豚の角煮は、おからでゆでて脂抜き
解説
豚の角煮をする場合、まず、箸で切れるほど柔らかくする必要があります。肉の大きさにもよりますが、2〜3時間ゆでます。このとき、鍋の中におからを入れて下さい。おからは、豆腐屋さんで売っています。最近では、デパートでも見ます。おからと一緒にゆでることで、豚肉の臭みと余分な脂分が抜けます。昔から、真新しい漆器の臭いを取るときに、おからを詰めてしばらくおけばよいといいます。この場合、おからがにおいを吸収するのです。ゆで上がった豚肉は、流水にさらし、おからをきれいに洗い流して下さい。しょうがの薄切りを入れてゆでるとより効果的です。

キーワード

煮物
こつ 椎茸を煮るときは戻し汁を使う
解説
干し椎茸を煮るときに、あらかじめ水につけて戻します。最低でも半日はつけないと充分には戻りません。こうして戻した椎茸のつけ汁には、椎茸の香りやうま味が出ています。捨てずに煮るときに使いましょう。戻し汁だけだと味も強すぎるので、だし汁と半々で使って下さい。椎茸を煮るコツは、気長にあわてずに煮ることです。中までじっくり味を染み込ませて下さい。

キーワード

煮物
こつ ぜんまいは油で炒めて水分と臭いを取る
解説
ぜんまいを料理するときは、必ず油でよく炒めて下さい。炒めると水分が抜け、味のつきもよくなり、また、特有の臭いも抜けます。とても油と相性がよい材料なので、薄揚げや厚揚げなどを使って煮たりもします。味が淡白なので、油で調理するとコクもつきます。

キーワード

煮物
こつ こんにゃくは、空鍋でバリバリと煎ってから
解説
こんにゃくの成分の大半は水分です。だから、そのまま煮たのでは、味がなかなか入りません。味をつける前に、包丁で切り込みを入れたものを空鍋でよく煎って水分を抜きます。音が激しくするほど煎って下さい。中心が熱くなるまで時間をかけて火を通すと、こんにゃく特有の臭いを抜くこともできます。

キーワード

煮物
こつ 煎り卯の花は、煮る前にしっかりと油で煎る
解説
料理で卯の花といえばおからのことです。おからは上手に煮ると、だれにでも喜ばれるおいしいおかずに変身します。さて、そのポイントは、充分に油で炒めることです。木杓子を使ってパラパラになるまでよく煎って下さい。油は、サラダ油でも、香りの強いごま油でもお好みで。おからに油を吸わせ、水分を抜くのです。それから他の具を入れて軽く炒め、だし汁や調味料を加えて下さい。とにかく前もってよく煎ることが大切です。ところで、実際の卯の花は、4月頃にきれいな白い花を咲かせます。おからに卯の花とは、なかなか粋な名前をつけたもですね。

キーワード

煮物
こつ 「たけのこは酒飲み」といわれるほど、たっぷりの酒で煮る
解説
たけのこを煮るときは、酒をたっぷりと使って下さい。酒の上品な甘味と香が、たけのこによく合います。野菜を煮るときは、たいてい酒を加えますが、たけのこの場合はとくに多めに使って下さい。酒がなんともいえないコクをつけてくれます。自分だけでなく、たけのこにも酒を飲ませてやって下さい。おいしく食べるコツですよ。

キーワード

煮物
こつ 甘露煮は素焼きした魚を「水切り蒸し」にする
解説
あゆ・もろこなどの川魚を、濃いめの味で煮て、最後に水あめを加えてつやよく仕上げる料理、これを甘露煮といいます。煮る前に、魚をこんがりと焼く素焼きをし、そして水切り蒸しをして下さい。水切り蒸しの目的は、読んで字のごとく、水分を抜くためです。強火でしばらく蒸すことで、水分が抜けて味が入りやすくなり、骨も柔らかくなります。野菜では、いも・かぼちゃ・大根など、味が入るのに時間がかかるものは、下ゆでしてからこの水切り蒸しをし、それから煮ると、味が入りやすくなります。

キーワード

煮物
こつ あわびは瞬間煮か気長にゆっくり煮る
解説
あわびは貝類では王者的なものです。大変高価食材なので、失敗しないように料理しないといけません。あわびといえば、独特の歯応えを楽しむために、生が一番という人が多いでしょうが、煮物にしても大変おいしいのです。薄くそぎ切りにした身を静かに沸騰している煮汁に入れ、さっと煮ます。瞬間煮というやり方です。あわびには前もって、片栗粉を全体に薄くつけておいて下さい。煮汁がよくなじみます。生の身は固いですが、これならば瞬時に柔らかくなります。丸ごと煮る場合は、大根の輪切りしたものと一緒に2〜3時間ほどゆでます。信じられないくらい柔らかくなります。それから煮汁を合わせ煮て下さい。それはそれは柔らかくて、おいしいあわびの煮物ができますよ。

キーワード

煮物
こつ 冬瓜の煮汁には鶏皮を加えてコクをつける
解説
冬瓜は冬という漢字が名前の中にありますが、旬は夏です。新鮮なものは表面が白っぽいので、霜が降りたように見えるところからついた名前だとか。冬瓜料理はあまり好きではないという声をよく聞きます。冬瓜そのものにはしっかりした味はないので、外側から充分に味をつけないとおいしくありません。冬瓜を煮るとき、鶏の皮を一緒に入れて下さい。煮汁にコクが出てとてもおいしくなります。野菜全般にいえることですが、肉類と取りあわせて料理するとコクがつき、いっそうおいしくなるのです。それから、冬瓜の皮は、色目を気にせず厚めにむいて下さい。表面が青いと固いですよ。

キーワード

煮物
こつ 合鴨の抱き身は、80℃で中をピンク色に仕上げる
解説
合鴨というのは、鴨とアヒルをかけ合わせたものです。最近は、スーパーマーケットでも売っていますから、簡単に手に入ります。合鴨の抱き身は一般に、合鴨ロースと呼ばれていますね。この肉を料理する場合、煮るときも焼くときも、火を通しすぎないことが大切です。鴨肉は完全に火を通してしまうと、固くしまってしまうのです。中心は、少し生かなというくらいで止めるのがおいしく食べるコツです。煮物にするときは、温度計を使って煮汁を80℃に保ち、約20分煮て下さい。中がピンク色で柔らかく仕上がります。

キーワード

煮物
こつ 鶏肉の柔らか煮はぜひ骨つきもも肉で
解説
鶏肉の柔らか煮は、もも肉を箸でも簡単に切れるくらいに柔らかく煮上げる料理ですが、この場合、ぜひ、骨つきのもも肉を使って下さい。この方が身くずれの心配がありません。また、骨からおいしいだししが出て、いっそううま味がつきます。時間はかかりますが、味はだんぜんよいです。魚でも肉でも、骨つきの方がどんな料理をしてもおいしいですね。





















辻調グループ 最新情報はこちらから