全国通訳案内士連盟主催セミナーで講演
12月11日、全国通訳案内士連盟主催のセミナーで、辻芳樹校長が「日本料理」について講演を行いました。
様々な言語を操る通訳案内士の方々が訪日外国人に対して日本の食を紹介する際のヒントを求めて参加してくださったのですが、オンライン参加の方も含めて事前に多くの質問をいただくなど関心の高さがうかがえました。
日本の地理的特異性、そして特異であるがゆえの食材の豊富さ、そこから懐石料理や会席料理が生まれ、日本料理がどのように進化・深化しているのかなど解説。また日本の特徴である二十四節気・七十二候の説明や和食がユネスコ無形文化遺産に登録された経緯など、時には英語も交えながら紹介しました。
また日本料理の魅力を体感していただこうと、今の季節にぴったりの「お椀」をご用意。
講演の途中では日本料理の鈴木照美先生が参加者の前で出汁をひき、校長先生とかけあいながら質疑応答に答える場面もありました。
講演の裏では日本料理の先生たちが準備をしながら、お椀の提供タイミングを計っています。
この日、参加者のみなさんには「甘鯛 胡麻豆腐 薄葛仕立」を味わっていただきました。
熱々のお出汁を入れて素早く提供する先生たち。このスピード感がお椀の味わいを左右するくらい日本料理は計算された繊細な料理であることが伝わってきます。
葛の魅力やお椀の味わい方、所作について説明する辻芳樹校長
参加者のみなさんからは、「和食の特徴である"発酵"が果たしている役割は?」「味覚を磨くのに気を付けていることは?」「外国人に和食を説明する際、どんな言葉が、どのような説明が、興味をひくのか?」など多くの質問をいただきました。短い時間でしたが、五感を使って日本料理や日本の食文化への理解を深めていただけたのではないでしょうか。
多くの訪日外国人に、その魅力を伝えていただく皆さんの一助になれば幸いです。