日本料理には、日本の伝統や文化に裏打ちされたさまざまな決まりごとがありますが、必ず守らねばならぬものと、個人の裁量に任されているものとがあります。このような決まりごとの中で、器の用い方や盛り付けに関する基本的な考え方に主眼をおいて解説したのが本書です。
器については産地や材質の違い、用い方、扱い方など、盛り付けについては、基礎知識に始まり、代表的な料理の盛り付けのプロセス、器の使用や盛り付けの工夫の仕方、会席料理の器使いと盛り付けや演出方法に至るまで詳しく解説しています。かいしきや天盛りといった、通常の技術書では語りきれない部分にも注目して取り上げています。
ある程度料理技術が身についた時、また、日本料理の基本姿勢や枠組みを知りたい時、必要となることがらが数多く盛り込まれています。

※料理製作主担当......濱本良司(辻調理師専門学校)