作家、音楽家、漫画家などの創作者やアーティストをひとり取り上げ、その作品世界と人物に迫る人気シリーズの一冊。
フランス料理研究家、教育者、文筆家としての辻静雄の業績にさまざまな角度から光を当てて分析し、またその知られざる素顔を明らかにしている。
国立民族学博物館名誉教授・石毛直道氏に辻静雄の食文化研究の意義を聞くロングインタビュー、偶然のめぐり合いから研究家・辻静雄の誕生までを語る勝子夫人のインタビューの他、鹿島茂氏、玉村豊男氏、西川恵氏他の論考、教え子からのメッセージなど。そして、辻静雄の客人となってその食卓を囲んだ親しい友人の作家たち（阿川弘之、丸谷才一、大岡信、開高健など）のエッセイからは、滋味あふれる交友の模様がうかがえる。