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辻調の本

【NEWS】辻静雄著『Japanese Cooking A Simple Art』 アメリカの食の歴史に残る名著101に選ばれる!

辻静雄 著書・監修書・翻訳監修書

2013.01.09

20世紀のアメリカ人の食生活と食文化を形作った
不朽の名作ともいうべき料理書を101冊を選んで解説を加え、
代表的レシピを収録した

『古典的料理書101と古典的レシピ501』
(ニューヨーク大学フェイルズ図書館長マーヴィン・J・テイラー他編、リッツォーリ刊)
2012年末に刊行されました。

料理書の選考には、
当代随一の食ジャーナリストや編集者、研究者、料理人が協力し、
ジェームズ・ビアード、アリス・B・トクラス、M.F.K.フィッシャー、クレイグ・クレイボーン、
ジュリア・チャイルド、エリザベス・デイヴィッドなどの金字塔的作品と並んで、
日本人として唯一、辻静雄の著作『Japanese Cooking A Simple Art』(1980年刊)が選ばれました。
アメリカ人の日本料理観を変えるターニングポイントとなった啓蒙的作品として紹介されています。

四半世紀以上前に、この本を通して、そして日本料理を通して、
アメリカ人は料理や食を見つめる新しい視点を与えられたのです。
ロングセラーとなり、
日本の文化や料理を研究するための基礎文献としても定評がある同書は、
2006年に25周年記念の新装版(Kodansha USA刊)が刊行されています。

そもそも『古典的料理書101と古典的レシピ501』が編まれたのは、
ニューヨーク大学がフード・スタディーズ(食関連学)専攻の
学士、修士、博士課程を創設するにあたり、
55,000冊にのぼる食と料理に関わる蔵書を購入したことが出発点になっています。

過去の人々が何を食べ、食べることにどう向き合ってきたかを知るには、
研究書の枠にとどまらず料理書を読み解いてみる必要があります。
そんな強い信念に基づいて築かれた
フェイルズ図書館の料理・食関連書のコレクションは国内屈指の規模と質を誇り、
今やアメリカの食研究の中枢となっているのです。