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食のコラム&レシピ

【好吃(ハオチー)!中国料理】 台湾名物、魯肉飯を食べたいな♪

06<中国>好吃(ハオチー)!中国料理!

2010.01.13

<【好吃(ハオチー)!中国料理!】ってどんなコラム?>

 

今回の美味しいネット「好吃(ハオチー)、中国料理」では、台湾の名物料理「魯肉飯」を紹介いたします。台湾に行った事がある人は、同名の看板を街角で一度は目にしていると思います。この料理を紹介しますのは高橋良輔先生です。

高橋先生はバイタリティーあふれる職員で貯金がたまれば、すぐに台湾、香港、中国大陸を旅行し、色々な食べ物を味わい、色んなことを経験しています。これらの地域の最近の食情報について、詳しさの点において学校中の職員のたぶん右に出るものはいないと思います。高橋先生、どうぞよろしくお願いします。

塘:今回紹介します「魯肉飯(ルーロウファン)」について簡単に説明をお願いします。どんな料理ですか。

高橋:はい。簡単に答えると、ご飯の上に醤油でやわらかく煮た豚の細切り肉をかけた料理です。さながら日本でいえば牛丼みたいなものでしょうか(魯肉飯は豚肉ですけどね)。レストランから屋台まで至る所で食べることができます。台湾各地にあり、地域性はあまり無いように思います。ただ各店(屋台)で色んな工夫をこらしていて、高菜を入れてみたり、干しエビを入れてみたり。豚足が入っている所もあります。下の写真は台北の屋台の魯肉飯です。

私のお気に入りは丸林魯肉飯(台北市民族東路32号)です。7年前、初めて台北に行ったときに食べたお店です。ここのお店は、仕込みから出来上がりまで、3日間かけて丁寧に煮込んで作るそうです。定番の魯肉飯だけでなく他の台湾料理も楽しめます。

他には日本の神戸、渋谷にもチェーン店を出している髭鬚張魯肉飯(本店は台北市寧夏路62号)と言う店があります。ファーストフード店のような店構えで地元の若者でいつもいっぱいです。ヒゲのおっさんの看板が目印で、すぐにわかります。若い人仕様なのか、たれが多めで少し味も濃いです。本店は深夜1:00まで営業していて夜食にもOK。創業は1960年で結構古い店です。
塘:なるほど。よくわかりました。写真を見ると、とても美味しそうですね。しかも、レシピを見ると非常にシンプル。作るときのコツとか有りますか?

高橋:う~ん・・・特に無いです。長い時間をかけてゆっくり煮れば誰でも美味しく作れます。

そういえば作曲家でバイオリン奏者の葉加瀬太郎氏が「魯肉飯」について『徹子の部屋』で熱く語っていましたね。葉加瀬さんは台湾に初めて公演に行った時から「魯肉飯」をとても気に入り、何とか日本でも作れないかと調理法を台湾の料理人から教わり、家でも作って食べているそうです。「魯肉飯」好きが昂じて同名の曲「魯肉飯」も作ったそうです。その葉加瀬さんが黒柳さんの「何かコツが有りますか?」という問いに、まったく同じ答えをしていました。

塘:へえ~、おもしろいですね。でもシンプルな料理こそ、なおさら素材にはこだわった方が良いと思いますが、どうでしょうか。

高橋:そうですね。使用する肉は主に豚バラ肉ですが、赤身と脂身のバランスが大切と思います。赤身と脂身がちょうど半々がお勧めです。もし脂身が多ければ、赤身の多い肉、例えば肩ロースか腕肉などを加えてバランスをとったほうがいいかもしれません。ほんとのことを言えば皮付きの豚バラ肉が美味しいですよ。ネットリ感がたまりません。皮付き豚バラ肉は手に入り難いので今回は使いませんが。

使用する調味料に「醤油膏」というものが有りますが、台湾で最もよく使われる調味料のひとつです。甘味があって少しカキ油に近い感じがします。日本では手に入れるのは難しいので、無ければ替わりに醤油と砂糖を少しずつ足してください。

台湾の醤油膏
台湾の醤油膏

塘:実は魯肉飯は私も家でよく作ります。沢山作ったときは小分けして冷凍しています。茹でたての熱々うどんに、生卵と魯肉飯のアンをかけ、混ぜてパクつく。これも最高ですよ。

高橋:そうだったんですか。出来るだけ沢山の人に作ってもらって、台湾の味に慣れ親しんでもらえたら台湾大好きの自分としてはうれしいですね。

塘:わたしもまったく同感です。

 

<コラム担当者>

さすらいの料理人"RYOU"

<このコラムのレシピ>

魯肉飯

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