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食のコラム&レシピ

【ベンチタイム】素朴なX'masケーキ♣シュトレンを作る!

10<パン>ベンチタイム

2010.11.30

<【ベンチタイム】ってどんなコラム?>

Christstollen

●●●●● シュトレン の よもやま話 ●●●●●

松田(以下M):12月に入り、クリスマスの計画を練っている方も多いと思います。そんな方に是非、手作りしていただきたいのが『シュトレン』です。イーストを使って作るバターケーキの様な“シュトレン”は、食べ口はもろく、しっとりしています。漬け込みドライフルーツや香辛料を効かせ、粉砂糖で仕上げた独特な姿は、素朴な焼き菓子といったところでしょうか。約1cm厚にスライスして、温かい飲み物と一緒にいただくと美味しく召し上がれます・・・。

福知(以下F):先生~、紹介の途中ですみません!!シュトレン、オーブンに入れまーす!・・・。

:“ハイっ” ではお願いしま~す!

福知(以下F):本当、ここ数年で多くのお店で売られる様になりましたよね~!?初めて見たときは「何これ!美味しいのかな?」って思いましたけど、食べてみたらしっとりおいしくてびっくりしました!ただちょっと値段が高いんですねぇ・・・。

野口(以下N):わたしはそのシュトレンを食べ過ぎて太りました(笑) バターたっぷりなので高価なのも頷けます。ところで松田先生、シュトレンって日本でいう X’mas ケーキの様に24日のイヴに買って、食べる物なんでしょうか?

:ヨーロッパでは、12月25日から逆算して4週間前の日曜日からクリスマスを迎えるための準備をします。心を清め、その日が来るのを待つのです。ドイツではその間に “シュトレン” を食べる慣わしがあり、11月後半には店頭に並べられ、クリスマスに欠かせない祭事菓子として売られています!

:知ってますよ~!その期間のことを“アトヴェント”《待降節》と呼びます!「アトヴェントカレンダー」を見たことありませんか? 日ごとにポケットがあって、そのポケットを開けるとお菓子や小さいおもちゃがでてきます!一日ひとつずつ空けていって、全て開けるとクリスマス!というカレンダーです。(基本的には子供用ですが)とってもかわいいですよ~!!

:毎日シールをはがすタイプのカレンダーは見たことがあります!日本でもクリスマスグッズは沢山売られてますが、玄関にクリスマスリースを飾る家が最近増えてきましたよね~。あれって、何か意味があるのですか~!?

:欧米ではクリスマスなどの祭事でリースを飾る習慣があって、リングの形は“永遠の環”の意味を持ちます。見た事あるかな~?テーブルや暖炉の上に置くアトヴェントクランツ(アトヴェントリース)という物を!リースを横に寝かせ、ロウソクを4本立てたものですが・・・・。日曜日が来る毎に1本ずつ灯し、週を追う毎に灯すロウソクが増えていきます。そして、4本灯ればクリスマスを迎えるというものです。

:日本でアトヴェントクランツを飾る家を私は見たことがないです!それともう一つ、ヨーロッパでは定番の“ヴァイナハツマルクト”「クリスマスマーケット」も日本では見かけないですね~!広場に沢山、屋台が出るんですよ~!!

:思い出すな~!ウィーンに行った際、市庁舎前の広場に並ぶ小さな屋台で買い物した事があります!クリスマスの装飾やイルミネーションが綺麗に飾られ、ロマンチックな雰囲気でしたよ~。

:私も行きました~!とても綺麗でした!!たしか日本でもやっている所があると聞きましたが!?・・・・。

:ありまーす!!数年前から六本木の某有名ビルでクリスマスマーケットが行われています!日本にいながらドイツのクリスマス気分を楽しめるそうですよ~。行ってみたーい!!!

:知らなかった~!今年は是非行ってみたいと思います!!野口先生、一緒に行こうか~!

:行きたい!行きた~い!!

:ドイツのクリスマスに、無くてならない存在のシュトレンですが、その歴史は古く、一般に旧東ドイツのドレスデンが発祥の地とされています。14世紀の文献には、シュトレンが製菓業のギルドによってクリスマスに焼かれたとあり、16世紀に入ると、王侯や教会の高僧へ捧げ物として頻繁に記録されるようになります。18世紀に入って詳しい作り方が文献に現れるようになったそうです。ところで皆さん!シュトレンって独特の形していると思いませんか?

:確かに不思議な形をしていますよね~、何かを模しているんでしょうか??

:あの形には色々な説が有るらしく「布にくるまれた赤子のキリストの姿」という説が一般的ですかね~。

:その他にも「キリストのゆりかご」と言う説もありますよ!いずれもキリストに因んでいます。シュトレン作りの最後に粉砂糖を降り全体を白く覆いますが、その姿が“布”や“ゆりかご”に見えてくるから不思議です・・・!

:う~ん・・見えるような?・・見えないような?・・。(笑)そう!そう!学校でも毎年シュトレンを作っていますが、以前、3ヶ月くらい経ったシュトレンを食べたんですけど、美味しかったですよ!すごく日持ちするんですね!!

:シュトレンは、焼き上がった直後にバターを塗り砂糖をまぶします。砂糖をまぶすことで、熱により殺菌されたシュトレン内部にカビ菌などの進入を防ぐ効果があるので、結果長持ちするんですね~!

:何気なくやっていた作業だけど、理に適った事をしていたんですね~!

:ただし、全体に砂糖がまぶさった状態でセロハンなどで包み、冷暗所保存してあればの話です。やはり、早めに食べた方が美味しくいただけるので、1ヶ月を目安に食べるのが良いと思いますよ!

:分りました~。 ではシュトレンにまぶす砂糖を準備して置きます・・・。

:松田先生ー!、あと10分でシュトレンがオーブンから出まーす!!

:了解です! 焼き上がったらプレートの上でバターを塗りたいと思います・・・・準備して下さ~い。

:は~ぃ!。ところで、焼きあがったシュトレンは仕上げ後すぐに食べられるんですか~!?(笑)

:ん~! 食べるのは問題ないですが・・・、3~4日経ってからの方がフルーツと馴染んで一層美味しくいただけますよ!

:そうだよー!野口先生~、3~4日置いてから食べようよ!!

:え゛~(涙)・・・。シュトレン、オーブンから出しま~す!

:福知先生、バターを塗ってください!

:はい!。しっとりした食感にしたいので、たっぷり塗りま~す!・・・・・・・終わりました~。それじゃー野口先生、移動させて砂糖をまぶしてください!

:ハイッ↑↑。

:気をつけて下さいよっ!!、かなりモロイので、油断して持ち上げると割れますよ~!!

:大丈夫ですよ~・・・ホイッ!(*"*)!

:ひゃ~(汗)

:ほ~ら大丈夫! 砂糖をまぶします(ё)ヾ・・・・・・。終わりました~! 松田先生移動させてくださ~い。

:それじゃー完全に冷めるまで取板に乗せて置いておきましょう!・・・・・・・・・慎重に・・・・・・・“あっ(¨)ヾ。

:はいっ??

:先生、やっちゃいましたね~(・з・)

:ごめん(汗)・・・ヒビが入っちゃった。

:え゛~ 「慎重に移動させてください」と言ったのは先生ですよ~!!

:もうっ、私が変わりますよ=! よいしょ!! あ゛~↑↑↑↑勝手に割れちゃいました(笑)

:本当にもぉ~。2本あるから良いけど・・・・・・、なんか計画的な感じがするぅ。

:割れてしまったものは仕方が無い、割れた面を奇麗に切り取って写真を撮ったら食べましょう!

:やった~! お茶の準備しておきます!!!!!!

:・・・・・(¨)ヾ(¨)ヾ。

<コラム担当者>
ゼンメル松田   松田 哲治
クリームパン福知   福知 ゆかり
チョココルネ野口 野口みのり

<このコラムのレシピ>
シュトレン

<バックナンバー>
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