【ラ・ミーア・マンマ・イターリア!!】北イタリアのパン団子!!
<【ラ・ミーア・マンマ!イターリア!!】ってどんなコラム?>
食パン、バゲットなど食べ切れなくて乾燥させてしまったことありませんか?そんな方に朗報です。パン粉にしてしまう以外に、実はパスタにも出来るんです。特別な器具、材料も必要なく簡単ですよ。
『トレンティーノ=アルト・アディジェ州』・・・オーストリアやスイスに面したイタリア最北端にある州なんですけど、みなさんご存知ですか?
実は僕、イタリア修行中にトレンティーノ=アルト・アディジェ州のサン・カッシャーノという町のレストランで働いていたことがあるんです。 そのあたりは、ドロミテ・アルプスと呼ばれていて、優美なスイスのアルプスとは違い、荒々しい岩肌がむき出しの山並みで、雄々しい魅力に富んでいます。2009年に世界遺産にも登録されたくらい美しい場所です。サン・カッシャーノも、標高1500mのところにあり、夏は登山、避暑地として、冬はスキーが盛んなところです。僕が働いたレストランも、6月~9月と12月~4月と、人でにぎわう時季に合わせて開けていました。 このあたりは、南チロル地方とも呼ばれ、昔からオーストリアとの関係が深いところでもあります。道路標識も、ドイツ語、チロル方言、イタリア語の3つの言葉で書かれてあるくらいです。もちろん、料理も他の地方と違いドイツやオーストリア料理を連想させるものも多く、例えば、『スパッツリspätzli』は天かすを思わせるような形のパスタで、すいとんのような食感です。『シュトゥルーデルstrudel』は炒めたりんごを薄くのばした生地で何層にも巻いて焼いたお菓子で、どちらも、ドイツやオーストリア料理としてもポピュラーです。
『スパッツリ』を作る器具 『スパッツリ』
『シュトゥルーデル』 『シンプルにソテーしただけのカネーデルリ』
そして、今回のお題でもある『カネーデルリcanederli』は、もともとドイツ料理の『クヌーデルknödel』(ドイツ語で団子の意味)が伝わったものです。クヌーデルは、じゃがいもをベースにしたもの、パンをベースにしたもの、いろいろな種類がありますが、一般的なカネーデルリの作り方も同じく、固くなったパンを細かくして牛乳、チーズ、卵、粉などを入れ、団子状に丸めたものが多く見られます。僕が働いていた店では、カネーデルリ用に乾いたパンをカットしてあるものを購入して作っていました。パスタ代わりに食べることが多いですが、リコッタチーズをベースに甘く作り、お菓子として食べることもあります。 今回の材料も、手に入りやすいものばかりで気軽に出来ますし、いくらでもアレンジ出来ます。是非、お試しください!!
BUON APPETITO !!
<コラム担当>
小泉 憲司
<このコラムのレシピ>
カネーデルリ
<バックナンバー>
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