【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】 しぐれ煮で日本料理
●牛肉のしぐれ煮●
時雨(しぐれ)とは、晩秋から冬にかけて降る雨のことをいいます。料理名としては今ひとつ掴みどころがなく、どのようにしてこの名前がつけられたのか定かではありません。
しぐれ煮そのものは、もともとハマグリで作られたのが始まりのようで、佃煮のように色濃く煮締めていたようです。
今回は、ハマグリではなく牛肉を使って作ります。実は、この牛肉のしぐれ煮、自分にとっては大好きな料理であり!大嫌いな料理でもあるのです!
その訳は……学校にお弁当を持っていくとき、夏は大好き!冬になると大嫌いになっていました。もうお分かりだと思いますが、冬になると牛肉の脂が冷えて白く固まり、口の中に入れると何ともいえないざらつた食感になります。これがたまらなく嫌いだったのです。夏は気温が高く、冬場ほども固まったりしないので美味しく食べられ、ご飯との相性も最高でした。そんな訳で、同じ料理でも季節によって好き嫌いが分かれていました。
料理というのは、美味しくいただくために最適な温度があります。熱いものは熱く、冷たいものは冷たく、当たり前のようなことが、とても大切です。
話をしぐれ煮に戻すと、しぐれ煮を作るときによく使われる食材として、今回の牛肉のほかに、ハマグリ・アサリ・カツオ・マグロなどがあります。これらの食材に共通することは、それぞれに特徴のある味があり、その特徴を和らげるために、土生姜を入れて作るということです。
また、貝類を使って作るとき、煮すぎると身が締まって固くなるので、煮汁で煮ていく途中で取り出します。取り出す目安は、貝に火が通ったところです。そして、残った煮汁を煮詰めて味を濃くし、そこへ取り出した貝を戻して味をなじませると柔らかくて美味しく仕上がります。
ご飯のおかずに最適です。ぜひ、作ってみてはいかがでしょうか?