【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】 蛤で日本料理
●蛤しんじょの吸物●
蛤の注意点
皆さんは蛤の料理と聞いてどのような物を思い浮かべますか。やはり「焼き蛤」ですか?それとも「お吸物」ですか?「その手は桑名の焼き蛤」という言葉があるように、焼き蛤を思い浮かべる人が多いかも知れませんね。
さて、この焼き蛤ですが、お家で作ろうとした場合、たいていは焼き網をコンロの上にのせて火にかけ、殻が開くの待っていると思います。でもこの方法だと殻が開くとき勢いよくはじけ、汁がこぼれた経験があると思います。
蛤にはコハク酸といううま味成分と、他にもいろいろな栄養分が含まれています。汁がこぼれてしまうとこの成分を失うことになり、とてももったいないことをしていることになります。では、どのようにすれば汁をこぼさないようなるのか!簡単で良い方法があります。
蛤の蝶番の所に黒いところがありますよね。その部分を出刃包丁などで切り取ってしまうのです。そうすれば殻は開くことなく、汁もこぼれません。
ただひとつ、気をつけないといけないのは、殻が開かないということは、いつ火が通ったのかが見極めにくくなるということです。蛤は火が入りすぎると身が縮み、かたくなってしまうので、やっと火が通ったくらいが食べごろなのです。
ひとつの目安としては、火にかけていると殻の隙間から蒸気が出てき始めるので、そういう状態になれば、8割がた火が通っています。このタイミングで火からおろして火傷をしないように気をつけながら殻を開けて、汁と身を堪能するといいでしょう。
長々と焼き蛤のことを書きましたが、最後に、蛤を使って料理をするときに注意しなくてはならないことを書いておきます。
1 汁を無駄にしない......蛤の持つうま味と栄養を大切にする
2 火を通しすぎない......身が縮んでかたくなってしまう
この2点に注意して料理をすれば、煮たり焼いたり揚げたりと、料理の幅が広がります。
今回、松島先生が作ってくれる蛤しんじょのお吸物も、このあたりのことに気を使って作っています。参考にしてお家でも作ってみてはいかがでしょう。
担当者情報
- このコラムの担当者
- このコラムのレシピ
- バックナンバー