【それゆけ!じゃぱに~ずクッキング♪】 干物で日本料理(めざし)
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●めざし●
最近「めざし」を食べましたか?恥ずかしながら、自分は最近、まったく食べていません。皆さんもよく知っているように、カルシウムが豊富で、DHA・EPAと呼ばれるものも含まれていて、とても体にいいものです。
そんなめざしですが、目に刺す「めざし」と、えら蓋あたりから刺す「ほほざし」という2種類があり、どちらも鰯を竹や藁に刺して干したものです。干すことにより保存性が高まり、栄養価も上がりますが、調理法はいたってシンプルに炙るだけです。
誰もが知っているめざしですが、これが春の季語だということは、ご存知ですか?その昔、房総半島沖で漁獲された鰯をめざしにして春ごろに江戸まで運んでいたそうで、このことから、めざしは春の季語になったそうです。たまたまかも知れませんが、節分のころ柊(ひいらぎ)に鰯の頭を刺して門口に飾ることが、立春を迎える風習になっているのも不思議を感じます。
めざしとは関係ないですが、「柊」が出たので雑学をひとつ!人が年齢を重ねることにより「丸くなった」と表現されますが、これは柊からきた言葉だといわれています。柊の葉は低木の時は棘があり、大きくなると棘がなくなって丸くなるそうで、その様からできた言葉のようです。
もうひとつ鰯の雑学! 「○月△日はホニャララの日」とよくいわれますが、10月4日が「イワシの日」になっています。「1(い)0(わ)4(し)」の語呂合わせだそうです。
さて本題に戻って......。めざしは、もとは鰯で、この魚は人間の食生活に大きく関わっています。昔、大量に獲れたときなどは、田畑の肥料に使われたこともあり、お正月食べる「田作り」の名前の由来になっています。
代表的な加工品としては、ちりめんじゃこ・しらす干し・たたみ鰯・田作り・みりん干し・めざし。調味料として魚醤、だしとして煮干し、缶詰でオイルサーディン・アンチョビなど、我々は、多岐にわたって食しています。
鰯も近年では、漁獲量が減ってきていると聞きます。人間にとって重要な食材として、また生態系においても重要な位置づけにあります。安価で安心して食べていけることを願うばかりです。
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