「アイアンシェフ」1/18 あの店の総料理長 登場。
1月18日(金)放送 「アイアンシェフ」より
アイアンシェフ: 黒木 純氏
ノミニー: 能勢 和秀氏「俺のフレンチ」(東京)総料理長
テーマ食材: チーズ
解説:杉浦孝王先生(日本料理) 古俣 勝先生(西洋料理)
2013年の開幕戦!
一戦ごとに輝きを増す若きアイアンシェフに、
百戦錬磨、経験豊富で今話題の店の総料理長・能勢が挑みます。
辻調グループ卒業生の能勢シェフ(右)と古俣先生
<キーワード> 塩をする
アイアンシェフ黒木がまずぐじ(甘鯛)を薄切りして塩をする。その加減がポイント。
魚に塩をするのは単に味をつけるだけでなく、身をしめて余分な水分と臭みを除くためである。
塩をする方法は大きく4つ。
魚の大きさ、調理法によって適当な方法を用いる。
■ふり塩■
魚に直接まんべんなく塩をふりかける方法で、最も多く用いられる。
■立塩 たてじお■
ふり塩ではまんべんなく薄く塩をするのが難しい小魚や、
表面だけではなく身の中までほどよい塩味をつけたい鯛の姿焼きのような場合は、
魚に塩を直接ふりかけずに、塩水に浸す。
原則的には海水程度、約3%濃度の塩水を用いるが
魚の鮮度や大きさにより濃度や浸す時間を調節する。
この塩水を一般に立塩というが、旨みをつけるために昆布5gほどを加えることもある。
■まぶし塩(べた塩)■
魚の身全体に塩をたっぷりまぶしつける方法。
水分が多く、くせの強いさばやあじなどの背の青い魚や、
酢じめする前に身をしめるときなどに用いる。
■紙塩■
紙を通して、魚にごく薄く塩をあてる方法。余分な水分や臭みを紙が吸収し、
魚の持つ水分だけで塩がまわるので、立塩よりもさらに塩加減が薄く仕上がる。
<キーワード> 鬼おろし
ノミニー能勢が柿をすりおろすために使用した。
おろし器の一種で、竹製の目の粗いおろし器。
おろすと言うより削る感じに仕上がる。
素材の繊維をきらずにおろすことが出来るので繊維質たっぷりの粗めのおろしができる。
⇒もっと知りたい:「鬼」のつく料理・器具・素材
https://www.tsujicho.com/oishii/recipe/j_food/tamate/bancha.html
<キーワード> 氷餅
アイアンシェフ黒木の最後のデザートに登場。
氷餅は、もち米を細かくしてお粥状態にし、型に入れて凍結、乾燥させたり、切り餅を凍結、乾燥させたりして作る。
和菓子では、目的に応じて粉末状にし、まぶし粉や季節表現の飾りとして使う。
⇒辻調のレシピより:氷餅を使った和菓子いろいろ
https://www.tsujicho.com/oishii/recipe/navi?CID=TJONCS0001&RECIPE_CD=h012
https://www.tsujicho.com/oishii/recipe/navi?CID=TJONCS0001&RECIPE_CD=h11003
https://www.tsujicho.com/oishii/recipe/navi?CID=TJONCS0001&RECIPE_CD=h07001&SEARCH_TYPE=DIR&GENRE=64
<キーワード> 白子酒
アイアンシェフ黒木の最初の一品に登場したクリームチーズの白子酒。
白子酒とは、器に切り身にしたふぐの白子を入れ、熱燗を注ぐ。
あるいは、酒を温め、白子を裏漉しして溶き入れる。冬のお酒。
冬のお酒には、ひれ酒、骨酒、蟹酒、干し子酒、梅干し酒、生姜酒などがある。
<キーワード>キャビア
ノミニー能勢がモッツァレラチーズで作った器にキャビアと香味野菜を包み込んだ。
キャビアとはチョウザメの卵を塩漬けにした保存食の一つ。
キャビアの代表的な種類は、ベルーガ、オシェートラ、セブルーガ。
「ベルーガ」は、キャビアの中で最上といわれるオオチョウザメHuso huso の卵。
1匹から15~30kg位しか取れない。また、近年は漁獲量も減少してきて、価格も高く希少価値が高まっている。
「オシェートラ」は、ロシアチョウザメAcipenser gueldenstaedtii の卵。
粒はベルーガより小さくなり、色は鮮明な灰色。
「セブルーガ」は、ホシチョウザメAcipenser stellatus の卵。
粒も小さく、色も暗い灰色。
上記3種のチョウザメはいずれもカスピ海沿岸地域に生息していて、
この地域で世界のキャビア生産量の約90%をまかなっているが、
種類によっては絶滅の危機に瀕しているものも。
近年では、ヨーロッパでチョウザメの養殖を促進し、
フランスでの養殖は1980年代から始まっている。
⇒もっと知りたい:フランス産のキャビア
https://www.tsujicho.com/oishii/recipe/letter/totteoki/caviar.html
この日のテクニカル解説は
フランス料理・古俣先生(左)と日本料理・杉浦先生(右)