"グレーテル"のスタジオから【棟方志功のグラハムブレッド】
12月9日放送の「グレーテルのかまど」は、いかがでしたか。
今回の、グレーテルが残したメッセージは
「ふくよかさんとの出会い」です。
今宵ひもとくのは、「棟方志功のグラハムブレッド」。
レシピ指導は中濱尚美先生です。
世界的にも有名な版画家・棟方志功が愛した朝食の定番、それがグラハムブレッド。
グラハム粉で作るグラハムブレッドは栄養価も高く、小麦の味、香りがしっかりした食感が豊かなパンです。
"ふくよかさん" とは、棟方志功がいうふっくら焼きあがったパンのこと。
今宵は小麦香るグラハムブレッドを作ります。
パン生地用の小麦粉は、強力粉とグラハム粉(右)、そしてライ麦粉(左)。
グラハム粉には胚乳、胚芽、皮が粗く挽きこまれているのがよくわかります。
グラハムブレッドはドイツのパンなので、
棟方家は地元にあるドイツパンのお店でグラハムブレッドを買っていたそう。
ということで、ドイツパンらしい酸味を出すためにライ麦粉も加えて、
配合は、強力粉7、グラハム粉2、ライ麦粉1の割合に。
生地にグラニュー糖と塩、スキムミルクを加えてよく混ぜたら、水で解いたイーストを入れます。
グラハム粉が粗めの粉なので、いつもの生地よりまとまりづらく、こねていくのに根気が必要。
そう、棟方志功が一心不乱に彫刻刀一本で、版画を彫っていくみたいに。
繰り返し手のひらで生地をのばし、たたきつけてこねていきます。
ある程度、まとまってきたらグルテンの膜がきちんとできているか確認。
生地のなかに、グラハム粉のツブツブが見えますね。
ここまできたら、バターを加えて、さらにこねて。
生地を薄くのばすことができたら、ボウルに入れて発酵させ、
このあとも、生地のガスを抜き、三つ折りにたたんで発酵、を繰り返します。
面倒だけど、重要な作業。最後は棒状にして発酵。
発酵が終わった生地の表面には薄力粉をふり、ハサミで切り込みを入れる。
フランス語で「クープ」という切り込みです。
ここまで作業を終えたら、霧吹きをしてオーブンへ。
焼き上がったら、クーラーの上に。これで、グラハムブレッドの出来上がり!
さて今宵は、このパンを使ってクリスマスパーティー用にアレンジしてみることに。
グラハムブレッドにいろんなものをのせて、オープンサンド的に盛り付けてみよう。
材料は、ブルーチーズとはちみつ、プラリネペースト、乾燥いちじく、チョコレートソース、
ラズベリージャム、ローストアーモンド、ピスタチオと、豪華に使います。
グラハムブレッドをカットして軽くトースト。そのあとは、いろんなトッピングを楽しんで♪
ヘンゼルは、ブルーチーズに乾燥いちじくをのせてはちみつをたらり。
ラズベリージャムはそのまま、そしてチョコレートソースにピスタチオとローストしたアーモンドを
組み合わせていましたよ。
実は、棟方志功はいろんなものが混じり合ったものが嫌い。
グラハムブレッドみたいに質実剛健に、素材の味がしっかりわかるシンプルなものが好きだったそうです。
今宵のグラハムレッドも棟方志功はきっと気に入ってくれるはず!
棟方志功の「グラハムブレッド」レシピはこちら
月曜日の夜は、「グレーテルのかまど」をお楽しみに!
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「グレーテルのかまど」https://nhk.jp/kamado
毎週月曜日放送 22:00~22:25(NHK Eテレ)
【再放送】翌月曜11:05~11:30(NHK総合)、翌水曜15:10~15:35(NHK Eテレ)
★「グレーテルのかまど」過去放送分の裏側やレシピはこちら↓
https://www.tsuji.ac.jp/hotnews/cat621/cat709/index.html
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