"グレーテル"のスタジオから【永井荷風のクロワッサンとショコラ】
今週の<グレーテルのかまど>、いかがでした?
今回スポットを浴びた人物は、日本文学の巨匠永井荷風。
フランスやアメリカでの生活経験があり、二度の離婚を経験した荷風。その後生涯を"一人"の生活を貫きました。
小説を書くかたわら自宅の一隅を"断腸亭"と名付け、自らをそこの主人とし、
1917年から1959年になくなるその前日まで『断腸亭日乗』という日誌を書き続けました。
この中に書かれているのはなんの変哲もない平板な毎日の日常。
銀座にクロワッサンを求めに行ったことなどが記載されています。
徹底した個人主義を貫き、まさに強固な意志を持った"おひとりさま"を生きた永井荷風。
荷風にとってクロワッサンを食べ、ショコラを飲むというのは単なる好み以上のものがあったようですね。
そして、この日のグレーテルのメッセージは「私を満たしてくれる朝食って・・・」
ということでクロワッサンを作っていきます。
まずは生地つくりから始めます。
本場フランスでは、パン専用の粉を用いますが、日本では強力粉8と薄力粉2を混ぜるとそれに近い粉になります。
粉に冷たいバターを加えてカードで刻むようにつぶしていきます。
これは手で直接触れないことでバターを溶かさずに、パン生地とバターの層をきれいに作ることができるのです。
これはサクサクで独特の風味を持ったクロワッサンに仕上げるには大切なオキテです。
全体がなじんだら水に溶かしたイーストを加えて粉がなくなるまで手で混ぜていきます。
次は発酵させた生地にバターを折り込みます。
この時のコツは練りこむバターを叩きながらのばすこと。生地に包みこんだ時にのばしやすくなります。
*レシピ指導:エコール辻東京 橋本素明先生
最後に生地を幅22~24センチ、長さ35センチぐらいにのばします。
なかなかのびにくいのですよ、これ。
のびた生地をまた冷蔵庫で休ませて、6つの二等辺三角形でカットし、端を押さえながら巻いて、三日月型を作っていきます。
そして、オーブンで焼きます。
焼いている間にココアパウダーを溶かし、そこにミルクチョコレートとスイートチョコレートを加えてホットチョコレートを作ります。
バター香るクロワッサンとホットチョコレートの組み合わせは絶妙。
まさに「心を満たしてくれる」風味です。
月曜日の夜は、グレーテルのかまどをお楽しみに!
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『グレーテルのかまど』
毎週月曜日放送 22:00~22:25 【NHK Eテレ】
再放送毎週水曜日 10:25~10:50【NHK Eテレ】
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