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毎日新聞「美食地質学」第20講 紀伊山地はなぜ高いか マグロ

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美食地質学入門

2024.11.07

2024年11月5日(火)刊行の『毎日新聞・夕刊』に、「美食地質学」が掲載されました。

「美食地質学」は、食通のマグマ学者・巽好幸先生(ジオリブ研究所所長)と、辻調理師専門学校の教員が、地質学と美食の関係をテーマに、それにまつわるお料理とお酒を楽しみながら対談をおこない、理解を深めていくという企画です。

第20講のテーマは「紀伊山地はなぜ高いか マグロ」。
紀伊半島沖のマグロと、うっそうとした紀伊山地の関係を突き詰めていったら、話はなぜか熊野信仰と神仏習合に行き着く展開に?!その理由には、紀伊山地が高いことにあるようです。

>毎日新聞「美食地質学」第20講 紀伊山地はなぜ高いか マグロ
https://mainichi.jp/articles/20241105/dde/012/070/004000c(閲覧には会員登録が必要です)

今回の対談は、辻調理師専門学校の日本料理・湯川徳之先生が担当しました。

紀伊山地の水を飲んで育つと言われるのが、那智勝浦の魚たち。
そのなかでも、熊野の水を飲む魚で有名なマグロと、今回はマカジキも合わせてテーマ食材としました。
ご協力くださったのは、ヤマサ脇口水産(和歌山県那智勝浦)さんです。
魚体に負荷をかけない漁法で近海からあげた生のマグロを、鮮度を落とさず冷凍したものだそう。
食材のお話も事前に色々教えていただき、大変お世話になりました。

上からキハダ、メバチ、ビンチョウ、そしてマカジキです。
素人カメラで撮っても、この色とツヤ!

マグロは種類によって味わいが変わります。まずは食べ比べからスタート。
それぞれに特長があり、違いが感じられることにびっくりです。

その次は、それらの特長を引き出した料理が続々と登場。
生の食べ比べ、漬ける、焼く、揚げる、燻製にするなど、様々な調理法を施しました。

ひとつずつ見ていきましょう。
発酵玉ねぎソースをかけた、マグロのマリネです。
3種のマグロを使い、味も見た目もグラデーションがかかっていました。

あおさ海苔のソースをかけたネギマ串。2種のマグロを使用しました。
低温調理したので、マグロの中は驚くほどしっとりした仕上がりです。
ソースの骨組みになるだし汁もひとひねりした一品。


サクサクの青紫蘇入りパン粉でコーティングされたマグロカツ。
マグロには下味をつけて丁寧に。切り口の色も美しい。
長芋羹風の薬味は上品な味で、カツとの相性は抜群でした。


最後は、場所を移動してカウンタースタイルで。

醤油を塗ってシンプルに仕上げた握り、島ずし風なヅケ握り、燻製マグロ、醤油漬け卵黄添えなど、本日使ったマグロ&カジキがすべて登場。
最後は、それらを全部巻いた贅沢な巻きずし!

料理の担当は、テレビ番組『DAIGOも台所』でもおなじみの、簾達也先生でした。
お寿司屋さんみたいな簾先生は新鮮ですね!

「今日はスペシャルバーションやなぁ!」とご満悦の巽先生。

カウンタースタイルは、お寿司屋さんの感覚で「あと一つちょうだい」が止まらないですね笑

調理のサポートは、竹下紘叶先生がつとめました。ありがとうございます。



お酒は、高垣酒造の『龍神丸』純米酒を合わせました。こちらの蔵は、漫画『もやしもん』に登場したことでも知られます。
那智勝浦の網元に教えていただき今回選定させていただいたのですが、その濃厚かつ芳醇な味わいに、味見をした辻調の若いスタッフもすっかりファンに。しっかりした味のマグロも進む進む。

気づけば、今年一番の対談時間となっていました。ずいぶん楽しい時間だったということでしょうか笑。
こちらの内容は、毎日新聞のデジタル版でもご覧いただけるので、ぜひお目通しください。

次回の『美食地質学』は、12月3日(火)掲載予定です。お楽しみに。