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毎日新聞連載 -美食地質学入門- 第4講「アユ」

新聞
美食地質学入門

2018.07.03

7月3日の「毎日新聞(夕刊)」に「美食地質学入門」第4回目が掲載されました。


前回は富山県でのフィールドワークだったので、この日は2ヶ月ぶりにエコール 辻 大阪で対談取材が行われました。
テーマ食材は「アユ」
和歌山県の日高川から天然の鮎と滋賀県の琵琶湖の鮎を用意。

▲日高川の鮎。「鮎むつ」の川漁師 林睦生さんにご協力いただきました。



今回は紀伊半島の隆起、琵琶湖と海の関係から鮎のおいしさを解き明かしました。

対談開始前の大引先生巽先生

おいしい鮎と紀伊半島の隆起の関係性について話しています。
だんだん盛り上がってきたところで、取材本番がスタート。


学生たちが先生たちの周りを囲んで。美食と地質の関係性を一緒に探りましょう。





今回も現地の日高川を事前に視察してきた大引先生。

現地の写真。すごく水が澄んでいてきれいですね。これも紀伊山地の形成によるもの。


「川漁師の林睦二さんから聞いた話は本当におもしろくて。
前回の富山の時も実感しましたが、実際に現地にいくことで地質や食材の理解がより深まります。とても勉強になりました。」





--印象にのこっているお話は?

「川の環境が変わることで、鮎の生態が変わるのではなく、行動が変わるという話があって。鮎は縄張り意識が高い魚で、毎朝自分の縄張りの苔を食べてきれいにします。
ところが川の濁りがきつくなると、まずは縄張りをきれいにすることを優先して、敵が来ても攻撃をしなくなるんだそうです。」
日々鮎に携わっている漁師さんだからこそ分かる、習性の変化ですね。


さて、今回の料理を担当したのは日本料理 鈴木照美先生




料理は「鮎ご飯」「稚鮎の天ぷら」「鮎の塩焼き」


「鮎の塩焼きは琵琶湖と日高川と両方を用意しました。

食べているえさが違うので、鮎本来の味の違いも楽しんでもらえたら」とコメント。
「鮎ご飯」は鮎の出汁をたっぷりと染み込ませて。

今回の食材が鮎と聞いたとき、鈴木先生の中でメニューがすぐに決まったそう。


さて、料理に合わせた日本酒を紹介します。
滋賀県高島市の上原酒造株式会社さんに協賛してただきました。
「不老泉 山廃仕込 純米吟醸 中汲み 無濾過生原酒」

不老泉は、「旨口」の味わいのお酒。
米の香り、甘さ、コクを十分に楽しむことができます。


代表取締役の上原績(うえはらいさお)さん(写真中央)

「すっきりとしたタイプのお酒です。飲んだ後に残らない、あと口のきれいさが特長です。
鮎との相性の良さを楽しんでいただけたらと思います。」という理由でおすすめいただきました。
気になる相性は・・・本紙でぜひ。
上原酒造さん、この度はありがとうございました。


それでは、今回のブログはここまで。
ちなみに・・第4講にして、慣れてきたことがあります。それは、地質学の世界では1400万年前は「少し前」、600万年前は「つい最近」という感覚 笑。地球46億年の歴史を考えれば納得です。


それでは、次回第5講もどうぞお楽しみに!


■記事全文はこちら(毎日新聞ホームページ)