『落語食堂 らくしょく』開店!(30日目)
毎日新聞夕刊(関西版)10/7(火)号に掲載されている『落語食堂 らくしょく』!
今回のお噺は、「地獄八景亡者戯」。
閻魔さまも登場する地獄が舞台。
地獄の入口で現世での罪を懺悔し、死に方によって料金が違うなどなど
何とも面白く、地獄なのに楽しいお噺。
お噺の"地獄"になぞらえて、
秋が旬といわれる鯖を地獄のごとく調理した(笑)のは、
日本料理の木村栄至先生。
本日のお酒は、地獄の鬼をイメージして「鬼ころし」。
お酒のうんちくを語ってくれたのは
この日、木村先生の助手を務めてくれた音部先生。
簡潔明瞭な解説を聞きながら乾杯!
鯖は鮮度の低下が著しく早い魚なので、
その調理法は古くから工夫されてきたらしい。
まずは、一本釣りで活け締めにした「鯖の焼き霜造り」
「鯉を食べた時を思い出した」と吉坊さん。
歯ごたえのある鯖の刺身をほおばる。
おいしそ~
そして、「鯖の船場汁」 と 「鯖棒寿司」
刺身とはまた違う鯖寿司の食感に、
「やわらかくてまったりした味」と表現する吉坊さん。
こちらは野締めをしたもの。
締め方によって鯖の食感も食べ方も全く違うものになるらしい。
「野締めで窒息死させられ、バラバラにおろされて、
塩で締めて酢で殺され、皮むかれて骨抜かれ・・・
鯖にとっては地獄です(笑)」 と木村先生。
う~ん、ほんとうにひどい。
鯖も仕返し(?)とばかりに、
死んでからみるみるうちに浮かび上がってくる
背模様がまた怖い。
棒寿司は京都のもの。
大阪ではバッテラ、奈良では柿の葉寿司。
多くの人の日常食だった鯖も、今では水揚げ量が減少している。
「鯖を語る時の先生はとても生き生きしている」と吉坊さんに言われ、
さらに、鯖を語る語る木村先生。
ちなみに、木村先生が死ぬ前に食べたい料理は
「鯖の塩焼き」だとか。。。
今回の「地獄八景亡者戯」は、
落語の中でも、とにかく話が長いという。
「演者も膝がもたなくなるので、さり気なく立ったりする。
演者が動いたら足が痺れたんだな・・・と(笑)」
吉坊さんの落語裏話を聞きながら、本日も終了。
おまけ。
吉坊さんのお着物の色があまりにもキレイだったので
帰り際までパパラッチしてみました。
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