『落語食堂 らくしょく』開店!(37日目)
毎日新聞夕刊(関西版)6/2(火)号に掲載されている『落語食堂 らくしょく』!
今回のお噺は、「高津の富」。
大金持ちと自称する男が見栄を張って
高津宮の富くじを買ったものの一文無しに。
しかし、この富くじが大当たりして・・・というお噺。
お噺をもとにシャレを利かせつつ
料理を作ったのは、日本料理の村島弘樹先生。初登場です!
実は村島先生、4月に登場した竹本先生よりも前に、
ニューヨークの「brushstroke」で働いていました。
海外経験者が続きます。
さて、今回のお噺の中では"富くじ"がメイン。
村島先生が知恵を絞ってくれました。
さて、この料理とお噺がどんなふうに絡んでいくのか。
まず1品目は、「千両茄子のごま煮」
「お噺に登場する千両箱にかけて千両茄子を使いました。」と村島先生。
そして、富くじの当たりはずれに合わせて、
煮汁には"あたり胡麻"が入っているという、何とも細かい仕掛け。
「今日は何両ですかね?」という吉坊さんに、
すかさず「三千両です!」と答える。
この三千両には根拠があるそうで・・・(答えは料理に)
皮が剥かれた茄子を見て、
「キレイな色ですね。」と吉坊さん。
この茄子の皮を剥くには高度な技術が必要なのだという。
「ねじ剥きという技法を使って薄く剥かないと
このキレイな色は出ないんです。ピーラーでは無理ですね。」と
村島先生が解説する。
そして今回のメイン、「変わり茶わん蒸し」
「そんなによーさん食べられへんな(笑)」と言いながら、
吉坊さんは"富くじ"に見立てた茶碗蒸しを楽しそうに選んで
次々と口に運んでいく。
ここからはコマ送りでどうぞ。
「どれが当たりかなぁ」
「あ、美味しいっ!」
「次はこれ!」
「う~ん、今度はこれにしよっかな」
「これは何だ?!」
では、1品ずつ紹介していきましょう。
「空豆とからすみ」
「うにとみょうがの梅肉あん」
「蛤としめじのトリュフあん」
「これはニューヨークからの逆輸入料理です。」と、村島先生。
ニューヨークのレストラン「brushstroke」で
今も出されている一品です。
そして、「えびと三つ葉のわさびあん」
「同じ料理でも、あんや具材を変えると違う形で楽しめるんです。
海外ではアレルギーや宗教の関係で食材に制限のある人が多かったので、
こういったアレンジはよくやりましたね。」
「全部当たりですね!」と
吉坊さんから太鼓判をいただきました。
締めは、「新生姜ご飯」
「これはお噺に出てこないんですけど、季節ものなので」と
村島先生が自らよそってくれました。
「めっちゃエエ香りしますね。」「めっちゃおいしい!」
と連発しながらおかわりする吉坊さん。
生姜の甘みを感じられるのはこの時期だけだそうです。
そして、トマト10個で300ccくらいしか取れないという
トマトウォーターを使った贅沢な「千両茄子のすり流し」
さて、冒頭に今日の料理は三千両だと言った村島先生。
「茄子のごま煮」「茄子のぬか漬け」「茄子のすり流し」
茄子づくしの3品にちなんで "三千両" だそうです。
「三千両どうでした?」
「いやぁ儲かりました!」と吉坊さん。
本日もありがとうございました!
今回のレシピはこちら