『落語食堂 らくしょく』開店!(59日目)
毎日新聞夕刊(関西版)5/2(火)号に掲載されている『落語食堂』
さて、落語食堂<らくしょく>開店です!
今回より、担当する先生が新しくなりました!
日本料理・太田好成先生初登場です。
今回の落語は「近江八景」。
二人の男連れがいた。ある男が遊女・紅梅と夫婦になる、と口約束をした。しかし友人から、すでに紅梅には他に
相手がいる、と聞かされ・・・
さて、太田先生はどんな料理で落語の世界観を表現するのでしょう。
まずは、取材前の太田先生。準備中ですが、リラックスした様子。
その横では、鮎が泳いでいます。
この鮎を生きたまま素揚げにしますよ~。
と、対談前に先日「吉坊ノ会」に行った太田先生。
太田先生「初めて生の落語を観に行きました。ライブ感があって、迫力がありました。」
さて、まずは本日の日本酒です。「近江米のしずく」。
太田先生「香りが強く、僕は月に何度か飲むくらい好きなお酒です。近江米を使っています。」
吉坊さん「うまいなぁ。これをもってどこか行きたい気分です 笑。」
それでは、初登場太田先生の1品目。「鮎素揚げ筮竹たで味噌敷き」。
鮎が飛び跳ねながら素揚げしたものです。中々、揚げるのは大変でした 笑
吉坊さん「たで味噌がおいしいですねぇ。
うま味と鮎のにが味がいいですね。苦味をおいしいと感じるのは大人だと思います。」
太田先生「この味噌は木の芽を入れて、木の芽味噌にしたら、鯵や太刀魚にも合います。
いろいろ味噌は使えますね。」
吉坊さん「ちなみに、生きた鮎が飛び跳ねてもうまく揚げるには?笑」
太田先生「水分をよくきって。後は、鍋のフタを近くに置いておくことかな 笑」
なんだか、2人ともいい雰囲気ですねぇ。
さて、2品目。「八景和え」。
八景の手紙に見立てた料理です。
吉坊さん「見立て八景、ですね。」
太田先生「きんかんは秋の月、大根おろしは雪、瀬田の関所からしじみ、
夜の雨よりなめたけ、粟津晴嵐は"あわ"より粟麩、矢の形より人参、一目見て、の
瞳の形で百合根、堅田からかたやき煎餅、という風に。」
吉坊さん「なるほど~。太田先生の気合いが感じられます。」
人参は梅干しで炊いています。これは登場した女性が「紅梅」という名前から。
とここで、今回のメニューを考えるにあたり、何度も落語を聞いた太田先生。
太田先生「東京の落語も聞きました。場所は吉原ですね。」
吉坊さん「東京はいろいろな土地から来ている人が多いので、吉原で統一。
大阪は昔から長く住んでいる人が多いので場所は様々ですね。」
さて、3品目。「鱒の膳所焼き 紅梅蕪」。
吉坊さん「スゴイですね!イクラとオカラがかかっています。
こんなに分厚く切った鱒は初めてです。」
太田先生「鱒は寛永通宝をイメージして切りました。
最後の膳所(ぜぜ)にかけました。
分厚く切っているので、家庭で焼くときには、小麦粉をつけて焼くとよりいいですよ。」
いい笑顔ですね^^
吉坊さんから「初めて、落語食堂を担当してみていかがでしたか?」と質問が。
太田先生「新しいメニューを生み出す、というのはとても楽しかったです!
おもしろかったですね。次回も、どうぞよろしくお願いします!」
ということで、今回の落語食堂はここまで!
詳しいレシピはこちらからどうぞ。
次回も落語食堂をどうぞよろしくお願いします。