「次世代の料理人」の育成について『プロフェッショナル・キッチン』取材より
週刊ホテルレストラン別冊『プロフェッショナル・キッチン』PART3に
教育機関・辻調グループの代表として、
グローバルスタンダードにおける「次世代の料理人」の育成についてお話をしました。
今回の『プロフェッショナル・キッチン』PART3は、
グローバルスタンダードに"進化"させる新たな厨房の世界
~より必要性を増す国際基準への期待~
という、巻頭のテーマに沿って、
ホテル・レストラン業界における世界事情、国内の各ホテル・レストランの事例や
調理器具メーカーのトレンドといった内容で構成されています。
そして、その中で国内を代表する教育機関として辻調グループが取り上げられています。
お話したのは、辻静雄食文化賞、中でも今回の専門技術者賞の受賞者でもあり、
卒業生でもあるレストラン『NARISAWA』のオーナーシェフ・成澤由浩氏の料理の世界やその哲学についてご紹介しました。
私たちは、50年余りの料理教育を通して、
調理テクノロジーの進化によって、料理もボーダーレス化する現代に、
世界に通用する「日本人のアイデンティティを持った料理人」を輩出していくためには、
これまでのように料理の技術に特化するだけの教育ではなく
食文化や料理の奥深さを理解する力、
料理について様々な視点から体系建てて考える力を育むことの重要性を実感しています。
第二の成澤氏、つまり新しい時代を担う料理人を輩出していくには
そのためのより効率的で効果的な教育を目標とし、
また料理教育機関として、世界を見据えた視点や行動を引き出す教育観を持つことが必要です。
さらに言えば、専門教育以前に世界を見据えた視点や行動を引き出す人間教育も、
今後の日本の料理界が取り組むべき重要な課題であると考えています。