フランス料理の歴史
フランスの料理史研究家、社会学者によるフランス料理の通史。
オート・キュイジーヌと呼ばれる高級料理に焦点を当て、料理と料理技術、調理器具、調理設備、サーヴィス方法、作法など、複数の切り口から、社会学的な視点を交えてフランス料理の流れをたどっています。
また、アピキウス、タイユヴァンからオーギュスト・エスコフィエ、ポール・ボキューズ、アラン・デュカスまで、美食の歴史を彩った偉大な料理人や食通の事跡がコラムの形でまとめられ、料理人列伝としても読めます。
21世紀初頭、フランス料理に衝撃を与えたスペインの天才的料理人フェラン・アドリアの登場と分子美食学の台頭までで本文は終わっていますが、フェラン以後、今日にいたるフランスおよび世界の料理、そして日本のフランス料理の現状を、辻静雄料理教育研究所研究顧問の山内秀文が解説。
ここ10年ほどで著しい変化を遂げた料理の世界の見取り図を描き、その未来に思いを馳せるのに、大いに役立つでしょう。
※本書は、2005年に学習研究社から刊行された『プロのためのフランス料理の歴史』に大幅加筆して文庫化したものです。