COLUMN

食のコラム&レシピ

【好吃(ハオチー)!中国料理!】潮州旅遊

06<中国>好吃(ハオチー)!中国料理!

2017.01.25

<【好吃(ハオチー)!中国料理!】ってどんなコラム?>


2016年、元旦。
香港広東料理のルーツを辿る為、広東省、潮州・汕頭を訪れました。

香港の広東料理は、潮州、広州、東江等の地方料理や、
イギリスをはじめとする欧米の食文化が合わさり、形成されています。

中でも海産物を調理する技術は、潮州から持ち込まれたのではといわれており、
香港の西貢と同様の光景が潮州全体に広がっています。


<西貢>



<潮州>




テレビ等で中国料理が紹介されると、
唸りをあげるほどの強い火力を扱い、鍋から立ち昇る炎の中で鍋を振り、
料理からはお皿一杯に油がにじみ出てくる



こんなシーンを何度も目にしたことがあるかと思いますが、

潮州料理は素材の持ち味を活かした調理を行う広東料理の代表格で、

<凍らせてから生のまま食べる伊勢海老や蟹>


<魚飯(ユィ ファン)といわれる焼き魚>


<肉団子とレタスのスープ>



といったように、日本の料理かと疑うくらいにあっさりとした料理も多く存在します。





仕込みの光景は中国らしいですが・・・。(写真は肉団子の仕込み)


今晩はあっさりとしたものが食べたいな~。
なんて日には広東料理のお店を探してみると良いかもしれませんね。



この数年、中国料理を学ぶにつれて考えるようになったのが、
それぞれの料理のターニングポイントでした。

日本人に愛されるように
高級店で提供するために
大量調理を行うために


様々なエッセンスにより変化を遂げた料理の原型や変化の理由、変遷を知らずして、
その料理を教えていていいのだろうか?

そんな危機感を覚え、始めた中国訪問も今年で8年目になり、
少しずつコラムの題材としても披露してきました。


この潮州・汕頭への旅遊では
粉果(ファン グオ)の起源や、凍蟹(トン シエ)の凍の意味の解明、
焗(ヂュイ)という調理法の一部が潮州に起源があったのでは?
という仮説を立てて訪問に至りましたが、
(詳細はまたの機会に)


広大な中国の料理を理解するにはまだまだ問題は山積みで
今のように中国への訪問も容易ではなく、まとまった文献も無い中で、
日本において中国料理を発展させた諸先輩方がいかに偉大だったかを、
このコラムを書きながら噛みしめています。



レシピでは潮州に行った際にどのレストランでも作られていた
鹹菜魚(シエン ツァイ ユィ)という魚の煮込みを紹介しております。




鹹菜とは日本でいう塩漬けの漬物の意があり、
芥菜(ヂエ ツァイ)と呼ばれる高菜やわさび菜の仲間のからし菜という野菜を塩漬けにしたものです。


少ない材料と調味料、スーパーでも買える高菜漬けがあれば簡単に作れますので、是非お試しください。