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【ベンチタイム】「国産小麦」って?

10<パン>ベンチタイム

2016.07.29

<【ベンチタイム】ってどんなコラム?>


M(松井): 前回は機械ごねで山食パンを作りました。今回は国産小麦を使って手ごねで山食パンを作ってみましょう!


A(浅田): ここ数年で国産小麦がよく出回るようになったよね。製菓・製パン材料店でも手に入るし、最近ではスーパーでも売られていたりするし。


O(尾岡): 私も街のパン屋さんに行くと国産小麦で作ったパンをよく見かけます!スーパーで売られている大手製パンメーカーの食パンも国産小麦を使用しているものがありますよね。


M
: なぜここ数年で国産小麦がよく出回るようになったのでしょうか??


A
: 一昔前、国産小麦といえば小麦粉の中に含まれるたんぱく質が中程度の「中力粉」というジャンルに分類されていました。そのため、「強力粉」を原料とするパンには向かず、その多くは麺や菓子用として使われてきたのでう。ですが近年、国産小麦の品種改良が進み、製パンに適した小麦粉が作られるようになり、市場でも多く出回るようになりました。


O
: 今回の山食パンで使用している国産小麦「ゆめちから」は一般的な強力粉よりも強靭なグルテンができることから、超強力粉というジャンルに分類されるみたいです。


M
: では、国産小麦を使って作ったパンっていったいどんな特徴があるんでしょうか?


A:この「ゆめちから」という国産小麦は他の外国産小麦に比べて小麦粉の中に含まれるたんぱく質量が多いことから、もっちり、しっとり、弾力のあるパンが作れることが特徴です。


O: もちもちに出来上がるので日本人好みなのかもね。


M: なるほど~!前回の機械ごねや今までの手ごねと違って、作る時になにか気を付ける事ってありますか?


O: 非常に強いグルテンができるので、こねている途中で生地が破れたり切れたりすることがあります。フランスパンを作るときによく使われるオートリーズ法を使うと、こねやすくなるよー。


A: オートリーズ法とは小麦粉と水のみを最初にこねて20分くらい休ませる事によって、生地のつながりをよくし、伸展性がよくなります。山食パンでオートリーズをとる場合は小麦粉、砂糖、脱脂粉乳と水を最初にこねておきましょう。イーストと塩はオートリーズ後に加えます。


O: オートリーズ法をとらない場合、手ごねの途中で生地が破れたり切れたりすれば、生地を3~5分休ませてあげると弾力が弱まってこねやすくなります。休ませている間はボウルやビニールをかぶせて、生地が乾燥しないようにしましょう。


M: なるほど! 使う小麦粉が変わると作り方にも少しコツがいるんですね。ところで国産小麦「ゆめちから」と、普段、学校で使っている強力粉「カメリヤ」で作った製品は見た目に大きな違いはありますか?


O: 国産小麦「ゆめちから」で作ったパンは強靭なグルテンをもつので、カメリヤで作ったパンに比べてボリュームがでます。



左:カメリヤで作った食パン  右:ゆめちからで作った食パン


O: 例えば、もう少しもっちり感を抑えて歯切れの良さを重視したいのであれば中力粉とブレンドして使ってみるのもいいですね。


A: そうやね。小麦粉のブレンドの比率や製法を変えることで様々な特徴のパンを作ることができるよね。


M: またいろいろ試してみたいですね~! 次回は中種法を使った食パンをご紹介したいと思います。お楽しみに~

担当者情報

このコラムの担当者

♪ ふんわり三姉妹 ♪

浅田紀子

尾岡久美子

松井美穂

このコラムのレシピ

山食パン(国産小麦)

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