【ベンチタイム】アイディアいっぱい!イタリアンブレッドを作る!!
●●●●● イタリアンブレッド の よもやま話 ●●●●●
松田(以下M):今回ご紹介するパンは「イタリアンブレッド」です。食パンの配合をベースに、“朝食”や“おやつ”にもなる手軽で美味しいオリジナルのパンを考えてみました!スライス
してそのまま食べても良し、トーストしてこんがり熱々で食べても美味しくいただけます。
福知(以下F):松田先生オリジナルのメニューなんですね!!何時もならパンの歴史やその国の風俗について話をしますが、今回は松田先生に色々質問させていただきま~す!では早速、このイタリアンブレッドはどんなイメージで作られたんですか!?
M:はい!常々パン屋さんには置いてないオリジナルのパンを作りたいと考えていました。そこで、調理パンではポピュラーなピザパンを食パン風にアレンジしてみようと考えたのが始まりです・・・・。
野口(以下N):確かに初めて見ました!!食パンなのにベーコンやチーズが入っていて、正に調理パンみたいですよね!
F:うん!でもこの生地って、水分がトマトジュースだけでできてますよね?しかもかなりの量!!なにか注意点はありますか?
M:水の代わりにトマトジュースを使ったのは、ピザソースをイメージしてパン全体をトマト味にしようと考えました。注意点としては、トマトジュースには有塩の物と無塩の物が有り、有塩だとメーカーや、生地を捏ねる際の加えるトマトジュースの量で塩分が変化します。すると味や発酵に影響して、生地の管理が難しくなってしまいます。ですからトマトジュースを選ぶ際は無塩のものを選択して下さい。
N:ふむふむ、バターにも有塩と無塩があるように要注意ですね・・・。このイタリアンブレッドは生地自体が赤くて、焼く前からおいしそうです!!ちなみに生地を捏ねる際、トマトジュース
の量は食パンの水分量と置き換えれば良いのですか?それとも何か注意する事はありますか??
M:はい、このトマトブレット、通常の食パンより液体量を増やしています。通常の食パンは、小麦粉の量に対して70%前後の水を加えて仕込みますが、トマトジュースに置き換える場合はそれ自体に固形分が含まれているので70%では硬すぎます。今回、80%のトマトジュースを練りこんでいます。生地を捏ねる際は、80%を目安に硬さを確かめながら作業することをお勧めすます。
F:なるほど・・・硬さにも注意・・・と。今回、チーズとベーコン、バジルが練り込まれていますが、具がなくても美味しく食べられそうですが、具無しでもそのままの分量でいけますか??
M:ズバリ大丈夫です!今回は1斤型を使った大型のパンになっていますが、50~60gの小型パンでも十分いけます。練り込む具の量も、調整していただいて大丈夫ですよ!!
N:その他にもホウレン草やニンジンを使った食パンが売られていますが、今回はジュースをそのまま使用できるので気軽に作れますね。もし、ほうれん草やニンジンを練りこむ場合は生の野菜からつくるんですか??
M:生野菜を使うと、その野菜が持っている“アク”などの影響でパン生地が緩み、思うようなパンが出来ない事があります。その様な場合は、湯がいたり、蒸したりして熱を通して使った
方か良いとされています。
F:だから今回もトマトではなくトマトジュースなんですね!!ニンジンのパンもおいしそうですね。あ!そうしたら、ホウレン草とニンジンとトマトを組み合わせて3色になんてできたり
するんですか!?
M:出来ない事は無いのですが・・・。生地を3種類作るとなると大変なような(汗)。色だけで見るとキレイなのかもしれませんが、野菜の味が喧嘩して特徴が弱くなると思いますよ。
N:やはりジュースで簡単に出来てしまうトマトが入門編ですね♪ トマトとバジルにチーズとベーコンの組み合わせが食欲をそそりますね!
M:因みに、ホウレン草やニンジンで作る場合は、蒸すなどして火を通した野菜をジューサーミキサーに入れ、分量内で収まる様に水を加えて機械に掛けます。野菜が持っている水分量は各々違うので、野菜と水を合わせた分量が小麦粉量に対して80%が基準になる様に加えてください。具体的に言えば、小麦粉を500g使うとして、加える野菜と水の総量は400gと言うことになります。
N:なるほどー!水を加えることでミキサーに掛かりやすくなるし、分量内なので問題無いですね!
F:理に適っています・・・・!
M:もちろん、それを使って生地を捏ねる際は全部入れるのではなく、硬さを見ながら調整してください。
N:そろそろベーコンをカットしていきましょうか!?
F:ベーコンとチーズが焼ける香りがたまらないんですよね~!!おなか空いてきました!!
M:それじゃー計量開始といきますか!
N・F:ハイ!!
<コラム担当者>
ゼンメル松田 松田 哲治
クリームパン福知 福知 ゆかり
チョココルネ野口 野口みのり
<このコラムのレシピ>
イタリアンブレッド
<バックナンバー>
2009年8月まではこちら
2009年9月からはこちら