毎日新聞連載 -美食地質学入門- 第21講「そば」
12月3日(火)の毎日新聞(夕刊)に「美食地質学入門」が掲載されました。
テーマ食材は「そば」。
植物として、食材として、また製品としても興味深く、それらすべてにおいて奥深い「そば」。
植物・作物としてのそばについて、
一般にやせた土地でも栽培できると言われていますが、そう単純なものではないようで。
あまりに栄養分が無さすぎるとうまく結実しないので、収穫量は期待できないようです。
土壌中のアルミニウムは植物にとって毒となりますが、そばはそれを多く含む火山灰土でも育つことが、やせた土地でも栽培できると言われる理由の一つでしょうか。
また、過剰な水を嫌うため水はけの良い土地を好みますが、水はけが良い場所というと火山灰地があり、まさに今回の長野県の地質との関わりが深そうです。
一方、そばの根からは他の植物の発芽・生育を阻害する成分が出るため、収穫後に他の作物を植えると除草効果が期待できるといった話もあり、植物・作物としてのそばもなかなか興味深いものです。
そば切りを作る視点でいうと、原料選びや配合などご存知の通りたくさんの専門家がいらっしゃいます。
また、そばを食べる消費者視点でみると、それぞれの地域に根付いた郷土そばがあり、またたくさんの種類のそば料理が食べられていることから、「そば切り」だけに色々な切り口がありますが、我々はやはり今回も地質とどのように関係しているのか?
という切り口で対談はスタートです。
料理担当は日本料理 山本雅博先生
今回も3品+1品を用意してくれました。
▲右上;前菜 三種盛り(そば寿司、そば豆腐、そば菜浸し)
右下;冷そば 盛りそば
左上下;温そば 鴨なんば
▲雑炊 そば雑炊
日本酒は、
株式会社田中屋酒造店さんの水尾 一味(みずお いちあじ)辛口純米。
料理に、負けることなく幅広くマッチする力強いお酒でした。
蔵が台風19号の被害を受けましたが、12月には復旧の予定だそうです。
対談の詳しい内容は、新聞紙上及び毎日新聞ホームページをご確認ください。
どうぞお楽しみに。