『落語食堂 らくしょく』開店!(42日目)
毎日新聞夕刊(関西版)12/1(火)号に掲載されている『落語食堂 らくしょく』!
今回のお噺は、「三枚起請」。
遊女との結婚約束を起請文で交わし、ご機嫌な男3人。
実は同じ遊女に弄ばれたことがわかり・・・
だますのが悪いのか、だまされるのが悪いのか、というお噺。
今回も料理が登場しないお噺で、その世界観を
イメージして料理を作ったのは、日本料理の安場昌子先生。
取材前の厨房で、何やら異様な食べ物を発見!
これは何でしょう??
のちほど登場するのでお楽しみに。
まずは、ヤタガラスのお酒で乾杯。
今回のお噺にはカラスが登場しますので
料理でも随所に登場します。
では、1品目「三種盛り ~戻り鰹のいぶし造り 烏賊梅和え 果物の白酢和え~」
遊女に弄ばれた男3人をイメージした三種盛り。
「3つの小皿を塗りの器に入れたのは
"囲われている"状況をイメージして」と安場先生。
上から時計回りに
■指物屋の清八から、戻りガツオの刺身
■下駄屋の喜六から、ゲソ
■仏壇屋の源兵衛から、梅干しの種の中に仏さんがいる・・・ということで梅和えに。
種の中の仏とは、これですね。
最後に「果物の白酢あえ」は遊女をイメージして
エキゾチックなフルーツを使用。
おまけで「いかの口」も登場
コリコリして美味しい珍味ですね。
所変われば「トンビ」とも「カラス」とも呼ばれています。
実際の、いかの口ばしはこんな感じ。
さて、2品目は「鶏朴葉焼き」
本日、カウンターの向こうで黙々と助手を務めてくれたのは村島先生と、
2年前の「落語食堂」に参加してくれた湯川先生。
共に最後の仕上げを行ってくれました。
なかなか珍しい光景です。
冒頭に出てきた真っ黒のお団子はここで登場。
「カラスをイメージして黒化粧にしました」と安場先生。
イカスミの粉末を使っているそうです。
「白ネギは唯一残った遊女の良心のつもりで。」
吉坊さんも「悪いこととは知っています...という遊女の一言があるから
本当に悪い人ではないんやないかな」と。
「昔、師匠が"だますよりだまされる方になれ"と
よく言ってました。落語は人間性が出ますから。」
よいお話が聞けたところで、締めようと思いましたが、
安場先生、何やら言い足りなかったことがあるようで。
「カラスだけに黒う(苦労)しました。」
ハイ、おしまい。
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