プロの隠し技

日本料理




   

キーワード

煮物
こつ いいだこの胴と足は時間差をつけて煮る
解説
春先のいいだこは子を持ち、料理屋でもよく煮物に使います。いいだこといわれるゆえんは、胴の中に卵がびっしりと詰まるからです。こういうものを煮るので、時間はどうしてもかかります。まず、胴と足を切り分けて下さい。そして、胴の中にある墨袋などの余分な内臓を取り除いて下さい。つまようじで胴の元を止めると卵が出なくなります。胴から先に煮汁に入れ、八割ほど火が通ったら、足を入れます。このように時間差をつけて煮ると、胴と足が同時に煮上がるようになります。

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煮物
こつ 湯葉は濃度をつけた煮汁でさっと煮る
解説
湯葉(ゆば)は豆腐を作るときにできるものです。豆腐を作るのにまず、豆乳という液体を作ります。これを鍋で煮詰めると表面にまくができます。このまくを「湯葉」というのです。昔から京都ではよく使われていた食材です。湯葉は水分の含み具合でいろいろな段階に分け売られていますから、用途によって使い分けて下さい。さて、煮物にする場合ですが、煮汁を合わせ、これに片栗粉か葛粉で濃度をつけ、そして湯葉を入れて下さい。湯葉そのものには強い味はないので、煮汁の味をからめることでおいしく食べられます。湯葉は長い時間煮ると風味がなくなるので、濃度をつけた煮汁でさっと煮るという方法を取るのです。

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煮物
こつ 肉じゃがは煮くずれないとおいしくない
解説
肉じゃがを知らない人はいないはず。それほどポピュラーな料理です。肉じゃがの場合、じゃがいもの形を気にせず、煮くずれるくらいまで煮た方が、味がしっかりと入っておいしくなります。料理というのは、形を気にするばかりがいいのではありません。やっぱり味のことが第一です。肉じゃがのじゃがいもは、ひねのものをつかうのがよいでしょう。新しい出始めのじゃがいもは、水分が多いため、煮くずれるまで煮ていると形がなくなってしまうからです。

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煮物
こつ ひろうすは充分に揚げて手早く煮る
解説
ひろうすは市販されていますが、自家製だと、具に変化をつけられたり、思う通りの大きさに作ることもできるので楽しいでしょう。まず、豆腐を水切りしてつぶした中に、数種の野菜、きくらげ、おの実、場合によってはえびを入れて混ぜます。この生地を丸く取り、油で揚げます。揚げ方が不充分だと煮ている間にくずれてきますから、完全に火が通るまで揚げて下さい。揚がればざるに取り、熱湯をかけて油抜きをし、そして、合わせた煮汁の中入れてさっと煮て下さい。油で揚げてありますから、ひろうすの中は軽石のように「す」だらけ。すぐに味が入ります。

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煮物
こつ ひじきは油炒めか空煎りをしてから煮る
解説
ひじきは栄養があって安いので、よくお惣菜に使われますね。乾燥状態で市販されていますから、まず水につけて充分戻します。それから水気を切り、よく油で炒めるか、空煎りをして下さい。油で炒める方が一般的でしょうか。油で炒めるとひじきの水分が抜け、コクがついていっそうおいしくなります。ひじきだけを煮るのでなく、鶏肉や豚肉などの肉気のものとか、野菜を入れて煮ると立派なおかずになります。

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煮物
こつ 煮豆の砂糖は少しずつ加える
解説
煮豆を作るとき、豆が指で軽く押してつぶれるくらいになったら砂糖を入れます。でも、このとき一気に入れないで下さい。一度に入れてしまいますと豆が急に固くなったり、豆にしわが寄ったりします。2〜3回に分けて約10分間隔で入れると味がよく染み込みます。煮物の基本として、おいおいに調味料を加える場合は、一つの調味料でも一度に入れず、2〜3回に分けて入れるのがおいしく作るコツです。ひかえめ、ひかえめで加えて下さい。



 

















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