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製菓・中島陽香先生、鎌田波紀先生【第62回西日本洋菓子コンテスト】最優秀賞を受賞

受賞のお知らせ
辻製菓専門学校

2022.07.08

辻製菓専門学校の中島陽香先生、および鎌田波紀先生が、2022年6月27日(月)・28日(火)に大阪ガスショールーム・ハグミュージアム(大阪市西区)にて開催された「第62回西日本洋菓子コンテスト」において、それぞれ最優秀賞(1位)に輝きました。中島先生はピエスモンテ(アメ細工)部門、鎌田先生はピエス・アーティスティック(アメ細工)部門での受賞です。

本コンテストは、洋菓子業界の発展の一助として製菓業従事者(個人店、ホテル、製菓学校など)の技術向上を図るため、部門ごとに技術を競う西日本エリア最大級の大会です。業界の注目度も高く、本校においては技術研鑽と教育の質の向上につながるものと位置付けています。中島先生と鎌田先生がエントリーしたのは、年齢制限なしの部門。日々の業務に従事しながら、自らの作品の制作に取り組み続けた不断の努力が結果としてあらわれ、報われた形となりました。

《1位 最優秀賞》ピエスモンテ(アメ細工)部門
◆農林水産大臣賞、ドーバー洋酒貿易杯も合わせて受賞

中島 陽香(なかしま はるか)先生


●中島陽香先生 受賞のコメント・作品写真
この度は栄誉ある賞を頂戴し、心より感謝申し上げます。製菓業界でのキャリア5年目を節目と捉え、更なる飛躍への意志も込めて、作品のテーマを「希望~明るい未来を願って」としました。メインに据えたのは、未来や希望を象徴する伝説上の動物「ユニコーン(一角獣)」。この物語には少女が必ず登場するので、物語性に深みを持たせるため、ユニコーンの胸元には同じ方向を見つめる少女を配置しました。花々がワンピースに見えたり、ユニコーンの手が少女の手にも見えたりする工夫をしています。
以前、アメ細工のコンクール(第55回大阪府洋菓子コンテスト)に出場した時は、多くの課題が出るとともに、悔しさもありました。今回はそれを払拭したい意地もあり、同じ技法であっても高い技術力を要する表現に挑戦し、作品の華やかさにも磨きをかけました。制作にかけられた時間は2か月。時間に余裕はなく、自らの技術にも不安はありましたが、形にできたことで自信のついた部分もあります。名だたる審査員方による作品評からは、シルエットの出方やデザインの抜け感など、新たな課題を発見できました。日々の業務を大事にしながら、個人としても更に研鑽を積んで、パティシエとしてだけではなく人としても高みを目指し、学生の励みにもつなげたいです。


中島先生の出展作品

《1位 最優秀賞》ピエス・アーティスティック(アメ細工)部門
※パスティヤージュ(シュガークラフト)を必ず使う部門です
◆連合会会長賞、増田製粉所杯も合わせて受賞

鎌田 波紀(かまだ なみき)先生

●鎌田波紀先生 受賞のコメント・作品写真
この度は栄えある賞をいただきまして、誠にありがとうございます。本コンクールの優秀賞を頂戴できたことは、私にとって確かなキャリアとなるので大変うれしいです。実はこの春に、別の大会にも挑戦していたのですが、運搬時に破損するトラブルに見舞われて涙をのんだ経緯がありました。その悔しさを晴らす意地のようなものが、強い気持ちとして表れたように思います。
この作品は本年の干支である「寅」を主役とし、美しさの中にも、くすっと笑えるような遊び心を表現したものです。テーマ名は「名探偵トラン」。あの有名な某漫画です(笑)。トラが蝶ネクタイとスーツをまとっている理由もそこにあります。ピエスの確かな仕上がりと、コミカルさのギャップを狙ったもので、驚きとインパクトを与えたいと意図したものでした。大ぶりな花は、花弁一枚一枚がリボンの形になっており、さらにグラデーションをかけることで深みを出しています。費やす時間もさることながら、バランスのとり方や扱い方のデリケートさが必要だと知るきっかけにもなり、学びの多い挑戦でした。講評してくださる審査員もレベルの高い方々で、もちろん挑戦者のレベルも高い大会です。作品に対しては厳しい指摘も頂戴しましたが、期待の裏返しというお声もいただき、「もっとやらないといけない」という前向きな気持ちにもなりました。私が受け持つクラスには、コンクールに興味のある学生さんが多く在籍しており、今回の挑戦と結果が大いに刺激となったようです。更に研鑽を積んで、良い影響を与えられるパティシエを目指していきたいです。


鎌田先生の出展作品