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油揚げを使った料理の名に信田(しのだ)とつけるのは、信田の森に棲んでいた白きつねの伝説と、油揚げがきつねの好物だったとされることに由来します。 |
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日本料理担当 |
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若林 聡子 |
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WAKABAYASHI SATOKO
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■豆腐の豆知識
豆腐は、一説には中国で紀元前2世紀に生まれたとも、8〜9世紀半ばに生まれたともいわれ、その起源は定かではない。日本への伝来は平安末期と推定されている。室町時代の中頃には京都の名物となり、日本全国に広まったのは江戸時代になってからである。 豆腐はそのまま食べるほか、焼き豆腐にしたり、今回使用した薄揚げ(油揚げ)、厚揚げ(生揚げ)、がんもどき(飛竜頭)、高野豆腐(凍り豆腐)などに加工し、日本の食生活になくてはならないものとして、重要な位置を占めてきた。
豆腐(木綿豆腐)の昔ながらの作り方は、大豆を水につけ、どろどろに砕いて(呉という)、水を加えて煮る。煮汁を布袋に入れて豆乳をしぼり(しぼりかすがおから)、にがりを加えて固め、上澄み液を除き、布を敷いた小穴の空いた箱に入れ、重石をかけて脱水しながら成形する。このように豆腐は大豆のたんぱく質を加熱して凝固させたものである。
豆腐の原料としては、国産大豆のほかに輸入大豆や脱脂大豆が多く使われている。また、現在ではたんぱく質を凝固させるのににがりの代わりに硫酸カルシウムなどの凝固剤を用いた製品が多いので、「国産大豆使用」と同様「本にがり使用」の表示も、豆腐のおいしさの売り文句になっている。
「木綿豆腐」のほかに、「絹漉し豆腐」「ソフト豆腐」「充填豆腐」などがある。絹漉し豆腐は、木綿豆腐より濃い豆乳を作って穴の空いていない箱に入れて脱水せずに固める。ソフト豆腐はこれらの中間の濃度の豆乳を用い、木綿豆腐同様に脱水するが、重石は軽くする。充填豆腐は絹漉し豆腐の一種で、豆乳を冷まし、凝固剤を加え、容器に入れて密封して加熱したものである。長距離輸送が可能なのでスーパーなどに多く出回る。
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