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連載コラム ベンチタイム
このコラムは「家庭でできる美味しいパン作り」をテーマに、簡単に手に入る道具や材料を使ったパン作りを紹介します。パン作りの面白さに引かれた三人の会話の中で、作り方のポイントや秘訣を伝授。タイトルの「ベンチタイム」はパン作りに大切な生地を休める時間のこと。気楽に作れるパンをイメージしてつけました。
ゆでて焼く! もっちり モグモグ、おいしい“ベーグル”
ゆでて焼く! もっちり モグモグ、おいしい“ベーグル”
ベーグル
松田(以下M): 今回、皆さんに紹介したいパンは「ベーグル」です。このベーグル、1880年代にニューヨークに移住してきたユダヤ人の間で食べられていたもので、ヘルシーなパンとして注目を浴び、アメリカ国内でも一般的なものになったようです。これが日本にも上陸、徐々にパン屋さんの棚にも並ぶようになりました。さらに外資系ベーグル専門店の出店が、日本人にベーグルを広く認知させる結果となりコンビニなどでも売られるようになりましたね!

福知(以下F): ベーグルのあのもちもちした食感が好きなんです。他のパンにはない食感ですよね!しかも卵やバター、砂糖を使わないのでヘルシーなイメージとなると人気になるのも納得です。

M : 食感の秘密は、製造工程にあります。ベーグルは焼成前に約90℃の熱湯でゆがき、生地表面を糊状にしてオーブンで焼きます。糊の層でコーティングされた生地は、焼いても水分が多く残り、目の詰まった生地がモチモチした食感で焼きあがるのです。

古村(以下K) : なるほど・・・・自宅で作ったことはあるけど、歴史的なことは全然しらなかったなぁ。ベーグルを考えたユダヤ人は凄い!もちもちした感じは病み付きになるね!!
先日、都心に出掛けた際にベーグル専門店に入ったら、種類の多さにちょっとびっくりしました。店内は、お昼時もあいまって人でごった返していましたよ。


F : 皆さんベーグルが好きなんですねぇ。ところで、どんな風にベーグルを食べます? 私はクリームチーズとスモークサーモンをサンドして食べることが多いです。

M : さすが福知先生!その食べ方はベーグルサンドの王道です!!アメリカでは「ベーグル・アンド・ロックス」と言って、ベーグルにクリームチーズを塗り、冷製のスモークサーモンとオニオンスライス等をサンドした物を指す言葉です。アメリカに移民して経済的に余裕ができたユダヤ人の間で生まれた食べ方と言われています。ロックス(Lox)は冷製スモークサーモンを指す言葉で、日本人にはなじみの薄い呼び方ですが、覚えておくと話のネタになるかもしれませんね。

K : どうしてベーグルはリングの形をしているのか?教えて下さい。

M : 1683年、オスマントルコとの戦勝記念に、オーストリアのウイーンに住むユダヤ人によって、作られたのが始まりという説があります。ただし、当時からリング状だったかは定かではありません。乗馬用のあぶみ(ドイツ語でbügelビューゲル)をモチーフにして作られたともいわれます。リング=「終わりが無い、永遠」の象徴として、リング状の食べ物は祭りやお祝いの席で昔から好んで食べられていますね。

K : 歴史を感じますね。現代の私達にとっては新しい食べ物ですが、考えると面白いですね・・・・。実は以前、自己流でベーグルを作ったことがあります。何か上手に作るコツはありますか?

F : では私が。ベーグルを作る時のポイントは、成形のとき麺棒でしっかりガスを抜くことと、ゆがきすぎないこと!ゆがき過ぎるとお風呂につかり過ぎた時の手のひらのようにしわしわの模様ができてしまう上に、つぶれて焼き上がってしまいます。もう一つ注意したいところは、リングのつなぎ目をしっかりとじること!とじが弱いとゆがいている時にはずれてしまいます!

M : 福知先生、ポイント解説ありがとうございます。では、そろそろ準備に取り掛かりますか?

K : 明日の朝はベーグルのサンドイッチにするわ!

F : 私もそうします!

M : 2時間もあれば焼き上がるので勝負は早いです。ポイントを忘れずに作って下さい。

KF : よろしくお願いしま〜す!

ベンチタイム



このコラムのレシピ

コラム担当

レシピ ベーグル

ゼンメル松田
人物 松田 哲治
クリームパン福知
人物 福知 ゆかり
菓子まし娘
人物 古村 亨子
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