代表格ともいえる料理が、なんと、かえる料理!!かえるのもも肉をバターでソテしてパセリ、にんにくをきかし、添えられてきたレモンをぎゅっと搾りながら手づかみで食べるその味わいは、『あ──っ』、本当に言葉を失うくらいです。ビールとの相性も抜群で、気がつけば2杯、3杯とグラスが空いてい
る事もしばしば(すいません、本当は5杯
以上空いている場合がほとんどでした・・
・)。日本の場合で例えると枝豆や鶏のから
揚げのイメージを持って頂けたらと思います。
天気のいい日にフリチュール屋さんの外のテラスで、かえるや小魚のフライをつまみながら川のゆったりとした流れをみていると、いやな事を忘れ本当にリフレッシュできます。時には日本を思い出しほろっと涙する事も・・・、その時はビールは数え切れないグラスの量に・・・、もしくは第2ラウンドのワインに移っているのはいうまでもありません。
フリチュール屋に夏の週末4週連続で通いつめた事もあり、お店の人になにもいわないでも『いつも通りビールとかえるにするか?』と聞かれてしまうほどになりました。ビールのお代わりは、日仏の言葉の壁を乗り越えてアイコンタクトという必殺技が決まり、すでに何回行なったかわからない乾杯にも力が入っていました。お腹が満腹になっておいしかった余韻にひたった後には、財布の中身が寂しくなってしまった現実も楽しい思い出です(悲)。
かえるというと、日本では少し後ずさりしてしまう方が多いと思いますが、その姿からは想像もつかない程、柔らかくてクセがなく非常に淡白な中にもしっかりとした味わいがあります。かえるはご存知の通り湿地や淡水に生息する両生類で、もも肉だけが食用になります。フランスではスーパーにもおいてありますが(フランス語はグルヌイユといいます)、普通は魚屋さんで売られています。ほとんどの場合は太い串に刺さったもも肉だけの状態で市場に出回り、また高級レストランでもメニューにのっている事もあるくらいで決して安い食材とはいえません。 |