TOKYO

辻調理師専門学校 東京

ブログ

ふっくらもちもちのお米の正体は?! 食品の特徴を楽しく学び、調理や製菓に役立てよう! ~「食品学」の授業の様子をご紹介~

調理師本科
調理応用技術マネジメント学科

2024.07.11

7月に入り、自然豊かな辻調東京の周辺からセミの鳴き声が聞こえるようになりました。
季節が夏に変わり始めていますね。
来たる夏にも、体調を整えて、健やかに元気に臨みたいですね。

本日は、食品学のお米の授業について紹介します♪

【品種によって異なるお米の違いを知ろう!】

みなさん、ご飯は好きですか?
どんなお料理にも合い、おいしく飽きずに食べられるご飯は、日本人の主食です。
今から約60年前は1人1日あたり800g近くのご飯を食べていたそうです。
お茶碗の普通盛りで考えると、5杯分ほどです。
なかなかたっぷりな量を食べていたことがわかりますね。
現在はというと、330gほどでお茶碗の普通盛りで2杯分ほどですので、
食生活の変化に伴い、米の摂取量も変化していることがよくわかります。

わたしたちが日ごろ食べているご飯は、乾燥したお米に水を加えて加熱をした「飯」の状態です。
この、お米をご飯にする課程を「炊飯」といいます。
炊飯を行うことで、お米はふっくらもっちり甘味が増して消化が良くなります。

実は、このお米のもちもちとした食感は、中に含まれている「でんぷん」の種類が大きく影響しています。
パラリと仕上がったお米の料理や、もちもちとした食感の米粉を使った和菓子などで、
実際に味わったことがある人も多いのではないでしょうか。

そこで、実際に品種の異なる3種類の米の食べ比べを行いました♪
今回の試食では、あきたこまち・ミルキークイーン・ジャスミンライスの3種類を用意しました。

・あきたこまち


・ミルキークイーン


・ジャスミンライス

生のお米の状態でも、粒の色味や形が異なることがわかります。

授業が始まる前に炊飯スタート!条件を揃えて炊き上げます。

それぞれをカップに盛り付けて、学生への配布スタンバイも完了!いざ実食です!

学生たちは、知識として学んだ構造や特徴を、自身の味覚を通じてよく確かめています。

◆学生のレポートより一部抜粋
・あきたこまちは徐々に甘さが出てきて、ミルキーークイーンは、かんだ瞬間甘さが出てきました。
ジャスミンライスは独特の匂いがして食べるとほどけるような口の中でポロポロして硬めの食感でした。

・あきたこまちは普段食べているお米と同じような食感で、ちゃんとつぶつぶが感じられる食感に比べ、
ミルキークイーンはつぶつぶよりもモチモチの方が強く感じられ柔らかかった。
ジャスミンライスは口の中で一粒一粒に分かれるくらいパラパラしていて、炒めものなどの料理に向く感じがしました。
ジャポニカ種に比べると硬めの食感でした

・ミルキークイーンはもちもちとした食感で甘さを感じたので、私は1番好きでした。
見た目はあきたこまちよりも少しふっくらとしているように見えました。
あきたこまちはいつも食べているお米と似ていて、ミルキークイーンよりも水分量が少なく感じました。
甘みもミルキークイーンよりは控えめに感じましたが、おいしかったです。
ジャスミンライスは見た目から他の2つとは違って細長く少し独特な香りを感じました。
ぱらぱらとした食感だったのでチャーハンに向いているというのがよくわかりました。

試食を通じて、同じお米でも、中に含まれるでんぷんの種類や割合によって、
甘さの感じ方や食感などが異なることを理解できたようです。
作りたい料理やお菓子に合わせて、選択していきたいですね。
学びが深まるって、楽しいです♪

これからも、学生たちが学ぶ楽しさをたくさん感じてもらえるような授業作りに取り組んでまいります!

~プロフィール~
辻調理師専門学校 東京
専門講義科目グループ 
河合麗子

食品学、実践栄養学担当
管理栄養士、フードスペシャリスト、中高家庭科教員1種免許状を持っています。
幼いころから、料理やお菓子を食べることも作ることも大好きです!
最近は身軽に動けるようになりたくて、日々の運動習慣を始めてみました。
初心忘るべからずの気持ちでがんばっています!