辻調 東京 西洋料理の実習室に潜入! 今日のメニューはなんだろう?
皆さん こんにちは。
気温も上がり、熱さと雨が続く季節。もうすぐ梅雨も明ける頃ですね。
その中で実習室は、学生たちの授業の意欲の熱も上昇中です。
4月に入学してもうすぐ4か月が経過します。
7月一杯で授業は一旦ひと段落。8月には夏休みが待っています。
さぁ、今日は西洋料理のグループ実習室を覗いてみましょう。
作業テーブルに計量、準備された食材はこちら。
スパゲッティがあるので今日の実習メニューはパスタを作るのでしょうか?
と思っていると、出てきた食材がこちら。
でっかいザリガニ?いえいえ、これはオマール海老、ロブスターとも呼ばれますね。
一般的にスーパーなどには並ばないので、名前は聞いたことあるけどもという方はいても、
目にすることは少ないかと思います。
今回初めて見た!初めて触った!という学生がほとんど。
オマール海老は死んでしまうと臭いが出てくるので、生きているものを直前に処理して使用するのがポイントです。
動いているので、初めは恐る恐る触れている学生や、所によっては驚きの声を上げる学生がいたり。
ですがワイワイしていても、料理が始まれば皆真剣になります。
まずは、表面の汚れを洗います。
大きなはさみはゴムで閉じられているので、はさまれることはないから安心して!
洗い終わったオマール海老はまな板の上に移動して。さぁ、捌いていきます。
硬い甲羅で怪我をしないように注意しながら、出刃包丁を使って処理していきます。
ある程度の力もいるので大変ですね。
悪戦苦闘しながらも処理が完了したので、仕上げていきましょう。
パデッラというアルミのフライパンでオリーブ油を使って強火で焼いていきます。
焼いていくと海老の殻の色が赤く変化していき、香ばしい香りが立ち昇り、食欲をそそります。
でも、強火といっても焦がさない様に火加減には注意です!
甲殻類と相性の良い香りのブランデーを加えて、コクを出して、
白ワイン、トマトソース、鶏のだし汁でソースを作ります。
同時にパスタも湯がきながらタイミングを計り、ソースも味が馴染んでいくまで煮詰めます。
このどこまで煮詰めるか、どの濃度に仕上げるかの判断がパスタ料理の肝ですね。
湯がきあがったパスタをソースに絡めていきます。
アル・デンテを意識して、手早く全体を混ぜて仕上げます。
もちろん、盛り付け前には味見を忘れずに、美味しい味を調えます。
「リングイーネのオマール海老ソース Linguine con astice」
強火でオマール海老独特の香ばしさを引き出し、オマール海老の繊細な甘味を引き立てパスタ料理の完成です!
リングイーネという言葉が出てきましたが、これはロングパスタの1種。
スパゲッティを平たく押しつぶした形であり、断面が楕円形の形をしていています。
弾力があり、モチモチした食感が楽しめるのが特徴。
「小さな舌」という意味のイタリア語「LINGUA」(リンガ)が語源です。
今日のオマール海老のソースによく絡むようにこのパスタを合わせています。
完成後は、パスタが冷める前に試食です。お味はどうでしょうか。
入学してからの期間でこのような料理も作れるようになってきました。
8月になると学生たちは夏休み。
東京に一人暮らしで出てきた学生たちは、実家に帰省することもあるでしょう。
その時にはご家族に学校で習った料理を披露するでしょうか。
保護者の皆さんも期待していてください。
~プロフィール~
辻調理師専門学校 東京
三浦 和也
フランス料理、サービス担当 フランス料理、サービスの二刀流
1級レストランサービス技能士。食べること、飲むこと大好きです。
好きな食べ物は焼肉、焼き鳥、焼きそば、焼き・・・メイラード反応が好きです。