キリスト教と行事菓子
皆さんこんにちは!
元気ですか!
今回は製菓理論洋菓子のキリスト教と行事菓子をお伝えします。
みなさん『キリスト教の行事』ってご存じですか?
もっとも有名なものとしては『クリスマス』や最近では『イースター』も有名ですね!
学校では、クリスマスを中心とした12月~3月までの
キリスト教の行事とお菓子について授業をしました。
その際の様子を少しお伝えしましょう!
12月25日は何の日?
キリストの誕生日ですね、この写真のように
ベツレヘムの馬小屋でイエスキリストが生まれたと伝えられています。
ヨーロッパのクリスマスには教会やクリスマスマーケットの一角に飾られていることが多いです。
まずは1品目。アドヴェントのお菓子としてドイツ菓子のレープクーヘンを作りました。
12月が近付くと町にはクリスマスの飾りつけをした屋台が並びます。
クリスマスが近づくと各家庭でもアドヴェントクランツやアドヴェントカレンダーを用意します。
ヨーロッパではクリスマスツリーは生のもみの木を町で買ってきます。
そしてレープクーヘンやシュトーレンなどのお菓子の用意もします。
アドヴェントの期間中は1週間ごとに1本ずつローソクに火をともしたり、
少しずつお菓子を食べてクリスマスの準備をしてキリストの誕生日を心待ちにします。
学校ではレープクーヘンでクリスマスツリーの飾りを作って飾り付けをしたり、
お菓子の家も作りました。
2品目。フランスのクリスマスの代表的なお菓子『ビッシュ・ド・ノエル』を作りました。
『ビッシュ』とは薪という意味で、クリスマスに太い薪を燃やし、その灰をとっておくと、
1年間病気や災いから守ってくれるという言い伝えから、
ビッシュ・ド・ノエルが作られるようになったと言われています。
ビッシュ・ド・ノエルに蔦やきのこや柊などを飾るのにも意味があり、
冬も緑の葉を茂らせる蔦は生命力の象徴、
種を撒かずに生えるキノコも生の創造と繁殖力があるため、子孫繁栄を意味します。
柊には神秘の力があり、災いを防ぐと信じられていたことから使われていました。
ビュッシュ・ド・ノエルはそんな伝説から生まれたおめでたいお菓子です。
本来はロール状に巻いて作りますが、最近では量産のため、
トユ形やムース仕立てのものが作られることが多くなっています。
ちなみにクリスマスツリーの飾りにも1つ1つ同じように意味があるんですよ!
3品目。公現祭(1月6日)に食べられるお菓子、『ガレット・デ・ロワ』を作りました。
公現祭とは、キリストの誕生を祝って東方の3博士がベツレヘムの馬小屋を訪れた日のことです。
ガレット・デ・ロワの中には1つ小さい陶製の人形を入れる。
ただ昔は人形ではなく、そら豆(フェーヴ)を入れていたのでこの人形のこともフェーヴと呼び、
切り分けて当たった人が、その日1日王様になれます。
フランスでは新年を祝う為のパーティーには不可欠で、
子供から大人まで1つのフェーヴの行方を巡って盛り上がることができるお菓子です。
もともとフェーヴもそら豆の形をしていましたが、キリスト教に関するものや、
今では各製菓店のオリジナルのもの、そして近年ではディズニーなどのキャラクター物まで出回っていて、
コレクターもたくさんいるとか⁇
4品目。カーニヴァル(謝肉祭)に食べられるお菓子、『ビューニュ』という揚げ菓子を作りました。
リヨン名物の揚げ菓子で、カーニヴァルのときにつくられます。
ビューニュは中世のフランス語のビュイニェ(こぶ)が転じた言葉で、
発酵生地を用い、各地方によって形は好みでいろいろあります。
南仏ニースのカーニヴァルは観光化したイべントとして
有名で張り子の像や仮装した人々の行列が行なわれています。
この時期、フランスでは伝統的なビューニュなどが食べられます。
5品目。イースター(復活祭)のイースターのチョコレートを作りました。
最近はディズニーランドやUSJなどでも盛り上がっているイースター(復活祭)!
『復活』を象徴するものとして、生命の象徴として『卵』がつきもので、卵の殻に色を塗ったり絵を描いたり、
ひと月ほど前からお菓子屋では卵や卵を産む雌鶏をかたどったチョコレートやマジパン細工を作っています。
それらを庭などに隠し、子供たちに探させて、プレゼントにする習慣があります。
この時期の製菓店では次の写真のように鳥の巣をモチーフにしたケーキも売られています。
ちなみに北フランスのアルザス地方ではこの時期に羊をかたどった『アニョー・パスカル』が食べられます。
最後に、洋菓子の実習でもビッシュ・ド・ノエルとデコレーションケーキを学生が作成しました。
まだまだキリスト教の行事と関連したお菓子はたくさんありますので興味があれば調べてみてください。
行事菓子にはいろんな意味が隠れていますので、どっぷりつかるとはまりますよ!