高度製菓実習(和菓子)~どら焼き・薯蕷饅頭~
今回は、高度製菓実習和菓子に密着です!
まずは実習室に入ります。
担当の先生が、クラスの学生一人ひとりに身だしなみの確認です。
手指のアルコール消毒をして、頭髪・・・髪をまとめネットに入れ、しっかり帽子をかぶり。
爪・・・短く切りそろえ。白衣・・・清潔な白衣・ボタンをとめて。装飾品は外して入室です。
「すべては、常日ごろの立ち振る舞いです。」
担当の先生が実習前、学生に向けて、衛生チェックを行います。
手洗い、体調不良、発熱、腹痛、傷など項目にそってチェックしていきます。
そして、今日の実習内容確認・ポイントを壁に貼ってある白版ボードなどを使って
発表説明します。
いよいよ実習です。
実習前に各テーブルで話し合い工程表を作成し、再度確認、共有して実習を進めます。
まずは計量と仕込み作業です。
「100%のお菓子を作るには、200%の準備が必要ですっ!」
各テーブルの工程表です。製品の種類、タイムスケジュールが書かれています。
しかし、予定は未定です。予期せぬことも、時には起きます。
その時は、互いにフォローしながら、チーム力でカバーします。
「人はチームで強くなるっ!」「全員全力っ!」
およそ60個分のどら焼きの中餡を、塩梅よく炊きあげています。
「しっかりと加熱しながら、なめらかな餡に炊きあげることがポイントです。」と学生。
基本を忠実に守りながらも臨機応変に対応でき、成長の影がみえます。
重たい銅鍋を持ち上げて、バットに流して冷やし固めます。「お菓子作りは体力勝負っ!」
どら焼き生地の焼成です。
どらさじで生地をすくう量、大きさ、返すタイミング、焼き色を意識しながら、
指先や手の感覚で、スピードと正確さを身につけていきます。
学生「生地を返すタイミングは、気泡が浮いてきて、割れた穴がたくさんあいてきたらです。」
先生「生地と会話をしなさい。そうすれば、生地がおしえてくれます。」
中餡⇒求肥⇒生地をサンド⇒袋詰め⇒箱詰め
手洗い・テーブル消毒を行い、異物混入防止をしながら、ひとつひとつ目視し作業を進めます。
作業が交差・逆戻りしないように学生達が考え、一方通行の流れを作っています。
2年生になり大量生産しますが、「プロの現場では、お客様は1つです。」
その1つに気持ちを込めて、より高い完成度を目指します。
午後からは薯蕷饅頭で「うさぎと松茸」の作成です。
前回の実習を踏まえて、「振り返り」「改善」「スピード」「品質の向上」を上げていきます。
テーブルの上も清潔で衛生的、快適な状態です。
学生がしっかり意識し、整理・整頓・清潔な状態で作業します。
まずは、松茸から。熱く焼いた「なみだ型の焼印」で生地の表面を焼き上げます。
包餡の技術力も上がりました。生地が固くなる前に、饅頭の底が薄くなるように手早く包んでいます。
松茸の成型です。
蒸し上がりました。うさぎは、たわら型に成型、同じ生地で「しっぽ」を付けます。
しっぽの大きさ、付ける位置をなるべく均一にそろえます。
うさぎの仕上げです。熱く焼いた「なみだ型の焼印」で「みみ」を
「竹ぐし」を使い、色素の「本紅」で「目」を表現します。
焼印の熱が冷めないうちに、素早く焼いています。
本日の持ち帰り製品です。「製品」が「商品」になるように、きれいな箱詰めを学びます。
試食を行います。黙食しながら、生地の固さ、餡とのバランス、舌触り、香りなど、
味への探究心や追究心を磨きます。
実習後毎回、器具点検を行います。テーブルの中を、ふき上げながら、点検表に書いてある器具と個数が合っているか、汚れている器具はないか確認をしつつ整理整頓します。
次の実習がスムーズに進むように行います。
最後は、和菓子実習恒例の「床流し」です。長ぐつを履き、床に水を流し、洗剤をまき
デッキブラシで床を磨きます。そしてテーブルなどすみずみまで、きれいにふき上げます。
掃除は「基本中の基本」です。何度も清掃することで、清潔で衛生的な状態を維持します。
プロの現場での「お客様の健康と安全を守ること。」をしっかり意識して学び続けています。
盛り付けてみました。
「夢の中」と書いて「夢中(むちゅう)」です。
まだ、学生たちは夢の途中ですが、今は「夢中」でお菓子のチカラを学び続けていますっ!
お疲れさまでしたっ!
~プロフィール~
辻製菓専門学校(1987年卒業 4期生)和菓子担当
今成 宏 埼玉県出身
すべては「一期一会」です。
和菓子のおいしさ、すばらしさをみんなに伝えたいっ!